深刻化する人手不足
人材不足が深刻化し、人材獲得競争が激化しています。
リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2024年卒)」によれば、2024年の大卒者の求人倍率は1.71倍(前年1.58倍)と0.13ポイントの上昇に留まりましたが、業種や企業規模の違いによって倍率が大きく跳ね上がっています。
具体的には、建設業が13.74倍(前年比5.04ポイント増)、流通業が10.49倍(前年比2.72ポイント増)と急激に上昇しました。また、中小企業(300人未満)に限定すれば6.19倍に達し、求人総数42.75万人に対して就職希望者数はわずかに6.91万人しかいない(35.84万人の不足)というのが実状です。
自然と中途採用者へのシフトは加速していきます。大企業でも新卒一括採用から中途採用をより重視するようになっていますし、もともと新卒採用に苦戦していた中小企業が中途採用者に頼らざるを得ない状況に変わりありませんので、中途採用市場の“獲り合い”がより熾烈になるのは必然です。このような状況下にあっては、採用者賃金は自ずと高騰します。
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