コンサルティングのスタミナ維持のためにジョギングを続けていますが、それだけだと飽きてしまうので、時々市民マラソン大会に出ています。
今回は6月12日に「東日本大震災復興支援 第10回さくらんぼマラソン大会」に参加してきました。場所は山形県東根市。
メイン会場に陸上自衛隊の駐屯地を使うこともあって、今年は一時開催が危ぶまれたそうですが、「こういう時こそマラソン大会をやって被災地に元気を送りましょう」という自衛隊側の後押しもあり、開催することができたとのことでした。
全国から11,000人を超えるランナーが参加しての素晴らしい大会でした。ちなみに、私は以前からの持論である「活性酸素は一粒も出さない」走法ですから、相変わらず順位はすごく下位ですが、その分人より長く走りましたから得した気分でした。
被災地宮城県からの代表の方のご挨拶
(自衛隊駐屯地)災害派遣で頑張っている様子も見ることができました。
(おまけ) いつもこのデカパンで走ります。空気抵抗は極大です。
先回、2社で行われた節電対策事例をご紹介しました。それから今回までわずか2週間ですが、ずいぶんと気温が上がってきました。
6月は暦の上では夏ですから、当たり前と言えば当たり前なのですが、もう節電に関しては待ったなしの季節になったということです。
ありがたいことに、先回のコラムを読んで下さった指導先の多くの方々がそれぞれの会社で始めた節電対策を教えて下さいました。
そして、そのような気持ちを持って現場に行くと、これまで気付かなかったいろいろな節電の可能性が見えてきました。
そこで今回は、先回に続いて、そのほかに考えられる節電に関する改善についてお話ししたいと思います。
私が考える節電手段の一つに、会議室での会議時間の短縮があります。もちろん会議という仕事は必要なのですが、だらだらと行われてなかなか結論が出ず、時間をかけたにもかかわらず曖昧な結果に終わってしまうという会議を多く見ています。
最初の話題は幹の話であったはずなのに、いつの間にか枝葉の話になり、最後は葉っぱの先の毛の話になっていたりします。これでは時間と電力がいくらあっても足りません。
先日、指導先での改善会議に参加しました。節電対策でエアコンを使わないでやったので、とても暑く、緊張感を維持することはとても難しい状況でした。
そこで私は、皆さんに早く会議を終えて、同じ汗をかくなら会議室でなく現場で体を動かしてかこうと話しました。しかし、そのためには会議のやり方を改善する必要があります。
その時に私がお勧めした会議を効率的に進める手段ですが、ホワイトボードの活用をお話ししました。
あるテーマで話が進むときに、それぞれの方の意見を書記役の方がボードに書き、少しテーマがそれそうになった時にみんなでそれを見て軌道を修正するのです。
話し言葉だけで議論を進めると、話が本論から離れてもなかなか元に戻せません。しかし、途中でボードに書かれたそこまでの話の流れをみんなで確認する時間を取るだけで、話が軌道修正されることが多いものです。そして、自分の発言がボード上に記録されることで緊張感が増してきます。
この日の会議は、いつもと少し違う慣れない進め方だったのですが、実にテキパキと、そしていつもよりレベルが高い議論ができて、かつ一時間弱(いつもの半分の時間だそうです)で終了し、そのまま現場改善活動に入ることができました。現場では大汗をかいたのですが、身体を動かす時の汗は気持ちがいいですね。
以前に聞いた話なのですが、道がない一面真っ白な雪山で目指すゴールに向かって真っすぐ前を向いて歩くとします。
自分は真っすぐ歩いているつもりでも、その軌跡を上からヘリコプターで見ていると、ジグザグになっているそうです
しかし、スタートするところに旗のような遠くからも見える目印を立てて出発し、少し進んでは振り返って旗を見て、そしてゴールとの位置関係を確認するという作業を繰り返すと、今度は見事に真っすぐ進めるということでした。
雪山と会議とは違うものですが、私は、もしかするとこういうことは、お互いに共通な原理原則的なものであるかもしれないと思っています。
ところで、この「書記役を選んで議事をボードに書く会議」は、昔々小学校の学級会などでやりませんでしたか?(ホワイトボードではなく黒板でしたが)
実は、会議を進める際の基本中の基本ともいえる方法です。すなわち、この時期に、改めて基本と見比べる改善をしたということだともいえますが、是非ともやってみてください。
私の「改善の心」の「金で逃げるな、チエで勝て」が、今回は「クーラーで逃げるな、ボードで勝て」となりました。
<改善の心>
1.固定観念はすべて捨てよ
2.すぐにやれ、言い訳は無用。
3.金で逃げるな、チエで勝て。
4.なぜ五回、真因を追及せよ。
5.改善に終わりなし、今が最低と思え。
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