経営者がビジョンづくりで必ずぶつかる壁
ビジョンを描き、それを熱い思いで追いかける経営がしたい。
そう思っている経営者が必ずぶつかる壁があります。
先日、地域No.1の実績を誇る某社の専務からの相談を受けました。
同社では、将来を嘱望される社員が揃って「わが社の10年後の姿」を検討したといいます。
いわゆる10年後の経営ビジョンです。
ここには専務は加わっておらず、若手中心で議論したのだそうです。
が、出てきた意見は現在の延長戦のような意見ばかり。
「本当にこれでいいのでしょうか?」という相談です。
専務にしてみたら、数年先ではなく10年先ですから、もっと革新的・挑戦的な「とんでもない未来」が必要だと感じたのでしょう。
一般には、個性的な会社であればあるほど、そのビジョンもまた個性的なものになります。
そういう会社は、トップが示すビジョンに
「へえ、社長はとんでもないところを目指しているんだ」
「バカな、そんなのできるわけないじゃん」
「でも、社長がやるっていうのだから、やるんだろ」
「どうやってやるんかな。面白そうだな」
などと、反応したいのです。
とりわけ、過去に一度でもトップが「とんでもない未来」を示し、無我夢中で走っているうちに、いつしかそれを実現した。
そんな成功体験がある企業ではなおさらです。
しかし、そんな無茶なビジョンを示してくれた先代は、もう引退していません。
オンリーワン企業として経営基盤は安定していても、ワクワクできるかどうかは別問題です。
次のビジョンを生みだすのは、次代を担う若手です。
では、どうしたら先代並みにワクワクできる「とんでもない未来」を描くことができるでしょうか?