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後継者

第70回 会社や家族のDNAを後世に伝える効果的な方法

欧米資産家に学ぶ二世教育

社史の編纂、創業者の伝記出版、どちらも社訓や社風の伝承に貢献している。海外の資産家ファミリーの場合は、家族史、一族アルバムの作製、また定期的なファミリーのニュースレタの発行などで、家族や一族の結束そして家族文化の継承に努めている。しかし、映像の時代にもっと効果的な方法はないものかとかねがね考えていた。

折しも最近、「会社、個人や家族の物語を映像にします」という会社からプレゼンを受けた。LIFE VIDEO社である。「あなたの人生」のドキュメンタリー番組と銘打ったパンフレットには、「あなたの人生」が会社にとって最高の財産になる、とアピールされている。私も同感である。以前欧米資産家の研究をしていたとき、5世代以上続くファミリーの特徴は「語り伝えがしっかりしていること」という調査結果を興味深く読んだものである。

このLIFE VIDEO社は2012年スタートしたばかりの新しい会社である。親会社である日本テレビが提供するマスメディアとは対角線上にある「たった一人のためのメディア」。親会社の制作能力、その時代を象徴する映像ライブラリーを活用できるし、編集、音楽、ナレーションのノウハウもあろう。

インタビュー、提供された写真、それにロケを行ってビデオを制作するそうだ。会社によっては入社式や取引先向けのショートバージョンをも依頼してくる由。

私は20数年来家族文化の継承を提唱している。先祖よりDNAを受け継いだ身としては、彼らの生き様を語り伝えるべきだと思っている。このようなビデオをつくっておけば家族の物語を子孫代々に効果的に伝えることができよう。個人向けは還暦・喜寿・米寿のお祝いのプレゼントにもいい。

私自身、子供のころ可愛がってくれた母方の祖父母の音声入りビデオがあったらどんなにか励みになったかと思うし、またそうしたものがあれば、生まれる前に亡くなってしまった父方の祖父母のことも知ることができる。価値観の継承がきちんとなされていると、不思議なことに資産の継承さえスムーズになるのを見てきた。たとえ資産がなくなってしまっても、きっと再興することができると多くの家族の歴史をみて思う。
                                                                                                                                 ライフスタイルアドバイザー 榊原節子

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