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後継者

第69回 嫁姑問題 ─ 義理の家族への対応

欧米資産家に学ぶ二世教育

家族の資産の話合いに義理の息子や娘を参加させるかどうか。これは海外でも慎重な配慮を要するテーマとなっている。たとえば、富裕層の資産運用や相続を取り扱うファミリーオフィスにおいても、誰を正式メンバーとして議論や議決に加えるか、子供の配偶者を含めるかどうか、家憲、細則などで規定されているようだ。

有能で誠実な義理親族は、特に家業(ファミリービジネス)を営んでいる場合は、後継者にもなり得る貴重な人的資産である。しかし、背景に訳あり離婚とか、悪意による情報操作や漏洩があったりしたら、それこそ大きな紛争へと発展しかねない。
 
子の配偶者とのスムーズな関係構築はは老後の幸福度に大きく貢献してくれる。そのためには普段から何かと細やかな対話と接触が欠かせない。まずは頻繁な接触が望まれるのだが、血を分けた家族間でも行き違いがあるのだから、義理の家族となると一段とコミュニケーションスキルが要求される。佐々木圭一氏の『伝え方が9割』で書かれているように、家族間でも自分の発言がどう受け取られるのか配慮が必要だ。相手を否定したり、メンツをつぶすことなく自分の意思をどう伝えることができるのか。この点日本人は訓練されてきていないように思える。他人を思いやるあまり、或は目上だからと一方的に我慢し続ければ、いずれ爆発してしまう。「自分としてはどうしてもこれは嫌、受け入れられない」と明確な意思表示をし(暗黙のうちにでもいいので)、相手と折り合いをつけていくようにしなければならない。
 
「嫁姑問題」はかつては日本の小説やドラマの一大テーマだった。当時は姑に嫁が泣かされるものと相場は決まっていたが、現在では状況は変わり、息子は嫁の実家にくっつきがち、「孫にも滅多に会えない」と嘆く姑は多い。「時代についていけない、ITダメ」と、嫁に馬鹿にされるなど状況は激変しているようだ。外では大人の対応をしているのに、こと家族の事となると、はなから話し合いや意見調整の努力をする気がない人がいる。「自分を犠牲にしてあんなに大事に育てた息子を取られた」「夫の母親はそもそも敵」などと決めつけてしまったのではコミュニケーションの図りようがない。
 
会社内であれ、家庭内であれ、コミュニケーション力を磨いていくにはどうしたらいいのだろうか?子どもと、小遣いの使い方、手伝い、学校での事、その他なんでも話し合う「家族会議」を定期的に行うことを私は20数年来提唱している。長じては、家族で購入するマイカー、家族旅行のことを決める場ともなろう。小さいころから自分の考えを伝える力、相手の話を聞く力、そして、話し合いや意見調整力を磨いておけば一生の宝になるように思う。
                                                                                                                  ライフスタイルアドバイザー 榊原節子

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