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第3回バランスを取りながら進む脳番地トレーニング(1)

リーダー脳の鍛え方

 

「バランスを取りながら進む」ことは、経営者としてだけでなく、組織運営の宿命と言える課題ではないでしょうか。
今月は、この宿命の課題を少しでも攻略するために、運動系を使った「脳番地トレーニング」を実践してみましょう。

まず、経営者にとっては、物事を調和したり、人と人とのバランスを取ることは、いつも意識して使っている「脳の働き」だと思います。
 
しかし、大事なのは、バランスを取るだけでなく、バランスを取りながら進むことです。もちろんバランスを取るだけで何もしない方が楽です。日常やっている仕事の中でも、「そうか、そうか」と八方美人よろしく、頷いていれば、波風を立てずに済ますことができます。
 
立ち止まる事が容易なのは、立っている地面が安定を保っている時だけです。この事実を運動系脳番地を使いながら、今一度、確認してみましょう。
 
長さ60cm、半径4cmの円柱を半分にして、長方形の部分を床に置きます。
 
この半円柱に、両足でバランスを取りながら立ち続けます。
 
あなたは、どれぐらい我慢して立っていられるでしょうか?
 
 
やっていただくとすぐにお分かりになりますが、動かないで半円柱に立ち続ける事は容易ではありません。なぜなら脳を働かせて身体をコントロールする必要があるからです。体力が消耗すればいずれ、降りざるをえません。
 
これが、半円柱ではなく、四角柱なら、もっと安定してしばらく立っていられます。
半円柱と比べて、四角柱に立っていられる理由は、バランスを取っているのではなく、バランスを取る必要がないからです。つまり脳の運動系脳番地はそれほど活動する必要がありません。
 
このように脳を刺激せず、ほとんどエネルギーを使わないでできる事を「脳の自動化」と呼びます。自動化されてしまった脳反応は、脳の成長を促すベクトルとしては強くありません。不安定な状況で立ち続けようとする場合、筋肉を調整するために、小脳の活動が高まると考えられています。子どもの頃の小脳は活発に働きます。しかし、自動化されていることが多くなる大人は、一般的に、子どもほどに小脳を使わないと考えられています。
 
そこで、私は、「大人こそ、もっと小脳刺激を活発にすべきだ!」と考えています。
 
一見、バランスを取っているような行動に見えて、実は脳がいつものように働いているだけのことは、運動系に限らず、大人の日常生活や仕事の場面で多いのではないでしょうか。何もしないで立ち止まっていられるのは、いつもと同じように物事が遂行されると高をくくっている場合に限られます。
 
昨今は、各地で集中豪雨が発生し、突然、土砂崩れが発生する事も少なくありません。私たちを取り巻く天候などの環境さえも想定外のことが起こっています。
先日も、私の新潟の実家から数キロメートル離れたところで同様の事がありました。長年住んでいて、今まで裏山が崩れることがなかったとしても、改めて冷静に切り立った崖を眺めると、崩れることは物理的におかしくないなど気がつきます。ただ、それが、今なのか、10年後なのか?それはとても難しい判断です。
 
経営環境も刻々と変化して行きます。経営者として変化をとらえ、バランスを取りながら進まなくてはなりません。「四角柱の安定した場所に立っていると安心していたら、気がついたら角が取れて、不安定な半円柱の上だった」ということのないように、運動系脳番地トレーニングで、日頃から調整能力を研ぎ澄ましましょう。
 
 

【今月の月刊脳番地トレーニング】

今月の月刊脳番地トレーニングは、調整能力の鍛え方として、

四角柱の板と、半円柱の板を2つ用意して、3分ずつ立ってバランスをとりましょう!

です。(適切な板が用意できないときは、安定性の違う2つの板でもよいので工夫してください。)

ぜひ、このテーマで、今月を過ごしてみましょう。経営者の脳の健康のために!

 

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