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第154回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方77

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

 前回、「新入社員の模範として立ち回りができるように確認しておくべき基本の再点検する時の確認事項」についてお話しました。今回は「仲間をフォローする習慣」についてお話します。

 職種にもよりますが、一般論として仕事は一人ではできません。その意味から、「仲間とフォローしあう習慣」と言い換えることも可能です。このためには忌憚なく物事が言い合える環境が必要です。環境作りに欠かせないのがコミュニケーションです。

 ところが、私たちは今なお残念なことにコロナの終息を迎えられていません。ですから三密を避け、常時マスクをつけることが必須です。これらは残念ですが、コミュニケーションのマイナス材料です。対策として、今までよりアイコンタクトは長めに、笑うときは目元からしっかり笑い、話すときはマスクの下で口の開閉をしっかりするなど、細かいことに気を配ってください。こんな小さなことと思うかも知れませんが、言動の中で積み重ね続けることが良い結果に繋がります。さらにリモートワークという働き方の中では、心の距離の取り方なども重要です。コロナ禍以前の倍以上の声かけが必要と理解なさってください。

 まず、フォローされる側の第一段階です。新人さんの場合、一定期間は殆どフォローされる日々でしょう。それを漠然と受け止めるのではなく、フォローされた内容を細かくメモに残してください。(新人さんでなくても、コミュニケーションがうまくとれている中でフォローを受けた場合も、同様に細かなメモをお願いします)そしてメモの通りに動ければフォローを受けずに対応出来るので、先輩の言動をしっかり復習し自分のものにしましょう。この作業をするかしないかで、自分の中に小さな成功体験を、蓄積出来るか出来ないかの違いがはっきり出ます。

 次に第二段階です。周りに自分がフォローされた内容と同じ言動をしている人を見かけたら、相手が先輩であるか後輩であるか関係なく、あなたがその人に対してフォローをします。第一段階のインプットと第二段階のアウトプットをセットにすることで、自分の言動が確実に身につきます。従ってミスを繰り返すということも無くなります。

 では、フォローをする側・される側にたったときの言葉遣いを考えてみましょう。
・フォローする側
 最初に相手のそれまでの働きぶりを肯定する言葉から入ると相手は受け入れやすいです。例えば
「○○さん、いつも頑張っていますね。◇◇についてはAの進め方より、私の経験からするとBの方が安全に早く仕上ります。Bの手順とすると、①・②・③で進められますが、場合によって②は省けることもあるので、様子を見ながら検討するといいですね。では今回は私がBで進めてみます。」

【フォローが終わったところで】
「○○さん、次回は今回のことをヒントに○○さんが頑張ってください。そして私にも○○さんのフォローが必要なことが起こるかも知れません。私たちは会社の理念のもとに働いているのですから、その時は躊躇なくフォローお願いしますね。」とアイコンタクトをしっかり取りながらモチベーションの上がる言葉を添えてください。

・フォローを受ける側
速やかに感謝の言葉でスタートします。
「○○さん、助かります。ありがとうございます。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」と言って丁寧なお辞儀をします。感謝を伝える言葉をうっかり忘れてしまわないように気をつけましょう。

【フォローをしてもらった後】
○○さんに駆け寄って、
「○○さん、おかげでチームに迷惑をかけずに済みました。ありがとうございます。早く○○さんのような戦力になれるよう苦手分野の克服に努めます。」と言って笑顔を伴ったお辞儀で感謝を表します。
 「フォロー」にはアドバイス・ヘルプ・サポートなどいくつかの意味が含まれていますが、その目的は個人の成長です。成長を続ける一人ひとりによって、会社の成長は担われていますから、「フォローしあう習慣」は大変大事です。

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