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社員教育・営業

第87回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方 7

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆

 

今回は、受け手としての第一声についてです。電話応対の最初の回でふれましたが、研修という仕事に長く携われば携るほど、第一声の第一音目の音程の選択の重要性を感じます。笑顔に、相手が受ける印象と自分が笑顔になっているという自覚にギャップがあるように、第一声にも相手が受ける印象と本人が出している声との間にギャップがあります。

 これは録音をして第一声の確認をすると明確です。私は研修の中で本人の声を録音して聞いてもらう時、気持ちとその表現とのギャップがどうであったか発言を求めます。何故なら、第三者としてどのようなアドバイスをしようとも、第一声にどれだけ気持ちをこめたかは本人が一番よく知っているからです。だいたい五割位の出来だったという答えが多いのですが、中には「一割位」もしくは「全然ダメ」と答える人もいます。本人が「一割位」、「全然ダメ」と発言した以上、そのままの状態で研修を終わらせることは自らの責任としてまずはあり得ません。どなたも大きなモチベーションを持って、発言後の研修に臨んでくださいます。
 
 参加人数にもよりますが、十人一クラスの場合、二時間で十回位の録音が可能です。第一声の第一音目から社名の名乗り・個人名の名乗りまでを繰り返すことで、たった二時間のうちに見違えるようによくなります。そのかわりその二時間は全員が集中です。私も本人が気付いていないアドバイスポイントを聞き取ろうと真剣です。
 
さらによく聞き取るために必要なのは、心身をよいコンディションにしておくことです。これは通常の仕事は勿論ですが、電話応対も例外ではありません。当たり前のことを基本の基本を、キチンと準備することがよい仕事のスタートであり、よい結果をもたらすことになります。
 
 第一声の第一音目を上手く出せると、第一声全体がよくなり、相手は良い方が応対してくれたと嬉しくなります。その後の流れも自然に会話のキャッチボールにおいて、勢いがでます。この第一声は一日中、何本の電話にでても、同じ「高いレベル」の第一声を維持して下さい。これがプロの仕事です。
 
 初回、私が実際に自分の耳で聞いたいろいろな会社の受け手の第一声を十例ほど紹介しましたが、その全てが『録音をして自分の声を自分でチェックすること』で改善の一歩をふみだせます。録音した第一声の過大評価をすることなく、過小評価もすることなく、自分の声そのままを、まず聴きとることです。
 
 解決策は、口の開閉をしっかりすることなのか、自分の気持ちが相手に届くよう抑揚をさらに入れるのか、語尾をあげないようにするのか下げないようにするのか、聴きやすいスピードを意識するのか、適切な声量をだすことなのか・・・答えが見えてきます。そして原因にあった練習をすることで、感じのよい第一声が生まれるのです。
 
 皆さんは、電話美人という言葉を聞いたことがありますか?これからは「第一声美人」を目指して電話応対に臨んでいただければ、会社の印象は今以上にアップすることでしょう。それをあなた自身が実証なさってください!
 
 
 
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