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社員教育・営業

第130回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方51「後輩社員や部下からの話の聞き方」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
 

 前回は、「新人社員の育て方」についてお話しました。今回は、「後輩社員や部下からの話の聞き方」についてお話します。          

 話の聞き方の前に、先輩社員として自分の立ち位置を定めておくことが大切です。片足は会社側、もう片足は後輩社員や部下側です。「会社側」の意味は、社長にかわって会社としての考えを言えるか、会社の目標やゴールに対する理解が揺れたりぶれたりしていないか自分を振り返って下さい。「後輩社員や部下側」の意味は、社員一人一人の心の襞に共感できる自分であるかどうかです。共感の出来ない聞き手に、人は心の窓を開くのは難しいからです。 
 私はかつて、客室乗務員をスチュワーデスと呼んでいた時代に乗務をしていた経験がありますが、実習期間に教官から言われた言葉が今でも心に残っています。【コールボタンを押そうとなさっているお客様を見たら、そのお客様がコールボタンを押す前にお客様の前に近づいて、「お客様、何かご用はございますか?」と言えるスチュワーデスになりなさい」一人一人のお客様をよく観察すれば、表情や身体の動きにほんのわずかでも変化が認められるので、お客様の傍に伺うことが出来ます】という言葉でした。この言葉はお客様だけではなく、会社内の人との関係でも十分当てはまります。後輩社員や部下の様子を普段から気にかけていると、少しの変化でも「最近どう?」などと、こちらから軽くアプローチが出来ます。すでに聞く態勢ができていることを相手に伝えられます。勿論、後輩社員や部下から先に「お聞きしたいのですが、、、」と質問されることもあるでしょう。  
相手が質問をしやすくなる一番簡単な方法は挨拶ではないでしょうか。「おはよう」だけではなく、「おはよう、〇〇さん」、「おはよう、慣れてきた?」、「おはよう、いい天気ですね」、「おはよう、元気そうでよかった」、「おはよう、今日は出社時間がいつもより早くない?」、「おはよう、風邪の具合は?」、「おはよう、昨日は遅くまでありがとう」、「おはよう、今日も一日頑張ろう!」、「おはよう、今日は夕方からお天気がくずれるみたい」、「おはよう、明日の〇〇、参加できる?」などその朝の状況に合わせて「+アルファー」の言葉をいつも添えられる習慣をつけておきます。人は一般的に関心を持たれたい動物です。言い方がよほど一本調子でない限り相手は心の距離を近づけてくれるでしょう。10年位前に〇〇研究所というところから研修のご依頼がありました。ご依頼内容は「社会人として挨拶ができるようにしてください」でした。コミュニケーションの第一歩は何と言っても挨拶です。もちろん笑顔つきの挨拶です。
 さらに話を聞くときの環境についてですが、座る位置はテーブルを挟むときはお互い真正面になるより斜向かいがベターです。真正面ですと相手が緊張しやすいからです。しっかり聞いていますのサインとして、アイコンタクトをとりながら、深くゆっくり頷きます。ときには頷くだけでなく何をどのように聴き取ったかを言葉で返していくことも必要です。また、話の中で繰り返された言葉は大事なポイントの言葉ですから、繰り返してください。アイコンタクトは真剣になりすぎると視線がきつくなってしまうので、額から首当たりまでの幅を持たせてください。メモ用紙とペンの準備は必須です。メモを取る場合書くことに専念してしまうと、相槌がおろそかになってしまうので、「書くと相槌」はセットで覚えておきます。相槌は話を促したり、活発にする効果があります。それから姿勢は上半身を前にやや傾けるようにすると聞かせていただきますの気持ちを姿勢で伝えられます。
 以上のようなことを頭に入れながら、穏やかな表情で聞き取りましょう。
 
 
 
■松尾友子氏
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