menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

社員教育・営業

第146回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方69「在宅業務時の電話応対の注意点」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆

前回、「オンラインでの打ち合わせのポイント」についてお話しました。今回は「在宅業務時の電話応対の注意点」についてお話します。

 現在はコロナ禍の中で、感染者数を減らす目的から、政府が「リモートでの働き方」を各会社に推奨しています。コロナ以前から「働き方改革」という名目でリモートワークはありました。改革という言葉が使われていてもその浸透性はゆるやかではなかったでしょうか。しかし緊急事態宣言の発出から、在宅勤務が急に増えています。今回は、自宅からお客様や取引先へ電話をする時の注意点を挙げます。前回の「オンラインでの打ち合わせのポイント」についてと、『対面ではない』という意味で重なるポイントもあります。今回は心持ちの面での注意点に絞ってお話します。
 会社が時間をかけて準備する過程もあまりとれない中での在宅業務は、通勤時間が無くなるというメリットがあっても、日々の業務にストレスを溜めている人が多いのではと心配です。今の心理状態の自分が、自宅からお客様や取引先の方に電話を掛けた時「あなたの声を聞いて何だか一日頑張れそうです、有難う。」と言っていただけるでしょうか?
 誰もが必ずしも良い心の状態ではないコロナ禍ですから、電話から流れてくる声が鼓膜に心地よく響くと感じてもらえたら、相手の方への何よりのプレゼントです。『〇〇会社から掛かってくる電話は誰が掛けてきても感じがいい』と言われるレベルになれば、会社の効果的なPRになります。私はプライベートで、ある品物の注文をコールセンターにしました。その時の電話応対者の滑舌のよさとその方のやさしい物言いは、とても爽やかで気持ちの良い印象でした。特に見知らぬ方からの想定外の好印象に、電話を切るとき思わず「滑舌がきれいですね」と伝えてしまいました。すると笑顔が弾けるような声で「ありがとうございます。これからの励みになります!」と言う言葉が返ってきました。私はその日一日、良い気分で過ごすことが出来ました。
ゆとりのある気持ちが、良い電話応対に繋がります。まず自分を心から気遣ってください。心から大切になさってください。通勤時間の半分でも三分の一でもよいので、自分に向き合う時間を作りましょう。その時間は敢えて今まで通勤時間だった時間帯に取るのが有効です。出社していた当時は、満員電車に揺られていた頃なのにとか、あの交差点のあたりはいつも車が渋滞していたのに、、、と今の過ごし方に感謝が湧くでしょう。時間の過ごし方は勿論人それぞれです。各々が工夫をしてください。例えば、
・出窓に座る猫と一緒に、猫の視線を意識して窓の外を眺める(今まで見えていなかったことが見えるかも知れない)
・好きな飲み物をマグカップではなく、ソーサーとカップで香りを楽しみながら飲む(リッチな気持ちになる)
・スクワットをする、出来る人は逆立ちをする(あるいは、逆立ちを出来るようにする)
・メールではなく、友人に絵ハガキを書く
・家の周りをランニングで五周する(それぞれの家の庭の木々や花々を楽しめる)
です。いかがですか?贅沢で豊かな時間と感じませんか。仕事前のこれらの時間は、仕事始めの自分の気持ちをアグレッシブにしてくれます。夕方も同じように、また至福の時間を過ごしてください。特に在宅勤務中の心の健康に効力を発揮します。
忙しさに流される毎日ではなく、本当の自分と向き合える時間を持つことは、掛け替えのないものです。お伝えしたいのは、在宅だからこそ心身のコントロールは仕事内容をも左右するので重要ということです。
 電話を掛けることで、2点補足します。1点目―電話をかける時間のNGは、相手の会社の始業時間直後や終業時間直前です。在宅の場合、自分がプライベートの空間に居るので環境としてうっかり忘れがちです。2点目―在宅でも会社によっては会社の電話番号で電話がかけられる環境が整えられているでしょう。不意に玄関のチャイムや家族の声が電話に入ってしまったら、タイミングを逃さず率直にお詫びをしましょう。このお詫びがきっかけで「この時期、お互いに大変ですね」などのやりとりから気持ちを近づけることが出来るかも知れません。
 在宅で良い電話応対をする秘訣は、自分で生活のデザインをしっかりとして、自分の心持ちをいつも『快』にしておくことです。
 
 
■松尾友子氏
【通信教育】ビジネス・コミュニケーションスキル講座の詳細はこちら
 

第145回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方67「オンラインでの打ち合わせのポイント」前のページ

第147回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方70「言葉を添える」次のページ

関連記事

  1. 第115回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方36 言葉遣い

  2. 第177回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方99「聴覚情報―『感じの良い挨拶と返事』と『品格を伝える言葉遣い』

  3. 第127回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方48「PDCA」

最新の経営コラム

  1. フランスのド・ゴールは嫌われ者のリーダーシップを体現した「決断王者」である

  2. 第150回『日野晃武道語録 人生の達人になる!』(著:日野 晃)

  3. 第146話 銀行がチェックする取扱注意の勘定科目

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. ブランド

    イメージ戦略の一般論と罠 その2「パワー・タイの罠」
  2. 採用・法律

    第80回 顧客データの持ち出しと不正競争防止法
  3. 経済・株式・資産

    第99話 「ミンスキーの瞬間」をどう防ぐか? ~習近平体制2期目の課題~
  4. マネジメント

    危機への対処術(21) 揺れる世界情勢の中で(ド・ゴール)
  5. 税務・会計

    第11回 P/L(損益計算書)とB/S(貸借対照表)は、こう繋がっている。...
keyboard_arrow_up