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第6講 お客様のクレームは、会社へのクレーム

クレーム対応の新知識と新常識

お客様のクレームは、会社へのクレーム。あなたへのクレームではありません。だから「会社が怒られている」という、客観的な気持ちで聴く!

 クレーム対応担当者にとって最も恐怖なのは、お客様が怒ることですよね。怒りが高まって、大きな声でクレームを言う人、感情的にクレームを言う人、攻撃的な言葉でクレームを言う人、恫喝的な態度でクレームを言う人が代表的な怖いお客様のタイプですが、この頃は、感情を表さずにクレームを言う人の、本音が見えない態度。

 知的な雰囲気を持った話し方の人に感じる、太刀打ちできそうにない頑固な印象。理論武装が猛々しい、偏屈そうな性格の持ち主であることを感じる態度なども、なぜか担当者にとっては、背筋が凍るような恐怖を感じるパターンです。

 それにしても、なぜ、これらのお客様に恐怖感を持ってしまうのでしょうね。クレーム対応担当者は。深い意味がないまま、その場の荒々しい雰囲気に気持ちが冷静ではなくなるということはもちろんあるのでしょう。私の経験上、何回、経験しても、怖いと感じる場面です。

 でも、これが電話対応ならば、身体的に暴力を与えられることはありませんし、相手に不満を与えたのは、単なるクレーム対応担当者の自分ではないのに、電話で怒られながらクレームを聞いている間、自分の心をわしづかみにされ、にぎりつぶされるかのようなこれまで経験した覚えのない恐怖が伴う時間になります。

 そして、少しでもこの時間が早く終わることを切望するあまり、「申し訳ございません」「申し訳ございません」とまるで、下位者が上位者に土下座をして許しを請うような場面が続くのです。

 そして、お客様の感情が高まり、それに伴って担当者の心の疲弊が過剰に高まることになるわけですが、そうなったのには、理由があるんです。

 その理由は、担当者がこのクレームは自分が悪いと錯覚していたり、自分が悪いという体で対応しなければならないと勘違いしていることです。

 つまり、このクレームの原因が、今の時点ではっきりしなくても、今の時点ではっきり言えることは、『クレームの張本人は担当者の自分ではない』ということ。

 張本人ではない人が、何度も何度も謝る必要はないのです。お客様も、張本人ではない担当者が「申し訳ございません」と言っておけば、許してもらえると思っている軽率な態度にイラつき、さらに感情を高めてしまうのです。

第5講 クレーム対応の結果、会社のイメージを作るのは、品質・サービス・契約内容であって、担当者の対応の問題ではない!前のページ

第7講 クレーム対応担当者が「申し訳ございません」を言うたびに、お客様はいらだつ次のページ

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