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第100回「世界観をつくる」(著:水野学×山口周)

眼と耳で楽しむ読書術


早いもので、この連載も100回目となりました。
いつもご愛読、並びに応援いただき、
本当にどうもありがとうございます。
 
まさか、このようなご時世の中で迎えることになるとは
夢にも思っていませんでしたが、
日頃からの感謝の気持ちを込めて、とっておきの一冊を紹介したいと思います。
 
今回のコロナ禍によって、これからの社会の在り方や枠組みに、
何らかの変化が生じてきますが、それは、企業や組織の在り方とて同じこと。
 
厳しい状況にある今こそ、現在、そして未来の在り方を改めて考え、
内外に示していくことが重要になってくるかと思います。
 
さらに言うなら、企業や組織がどうなっていくのかは、
経営者やリーダーが、どういう絵図を示すかにかかっている、
といっても過言ではありません。
 
そこで、ぜひ読んでいただきたいのが、
『世界観をつくる』(著:水野学×山口周)です。
 
100-1.jpg
 
 
 
水野氏は、JR東日本の「JRE POINT」やNTTドコモの「iD」、
さらには、あの「くまモン」などを手掛けてきた第一線のクリエイティブディレクター。
 
山口氏は電通出身で、ベストセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』などで、近年、高い注目度を集めています。
 
そんな二人の対談は、コロナ禍以前に行われたものですが、
まさにこれからの大きなヒントになるもの。
 
「会社としての戦略は、二つの価値のうちどちらを選ぶかです。
"役に立つという価値"か"意味があるという価値"の二者択一です。 
日本企業はずっと"役に立つという価値"で戦ってきたけれど、
過剰になってしまった。
つまり"意味がある"こそ価値がある時代に変わったのです」(山口氏)
 
という話題を皮切りに、
 
・意味をつくる
・物語をつくる
・未来をつくる
 
という3つの柱を軸にして、核心に迫っていきます。
 
個人的に特に印象に残ったのは、次のくだりです。
 
「電通で働いていた頃、"映画を観ろ、本を読め、演劇でもコンサートでも流行っているものがあったら行け"と言われて、今思うと結構いいことを言ってもらったと思っています。
でも、"じゃあ、それを観るとどんな効果があるのか?"はわからなかった。
それはいろんな企業にも言えることで、だからみんな、アウトプットの形が
わかりやすいインプットに時間を使おうとする。
"エクセルを学ぶとこの仕事に役に立つ"という感じですね。
でも、一見、何の役にも立たない、仕事に関係ないような知識のインプットは、
物語をつくり、世界観をつくるという形のアウトプットの材料なんです。
センスをつくる材料でもありますね」(山口氏)
 
実は、ぼくも似たような思いをしたことがあるので、
非常によくわかります。
一見、ビジネスの役に立ちそうもないことこそ、
むしろ大きく役に立つのです。
その経験をもとに、このコラムでは、よくあるビジネス書とは
一線を画するものを中心に、ずっとお伝えしてきています。
 
モノの見方、考え方、時間の使い方、働き方、センスの高め方など、
経営者やリーダーのヒントになることづくしです。
今、そして、これからの時代を見据えて
すぐに読んでいただきたい一冊!
 
尚、本書を読む際に、おすすめの音楽は
『ビーズと腕輪』(演奏:スティーブ・キューン・トリオ)
です。
 
100-2.jpg
 
 
モダンジャズピアノの巨匠による珠玉の名演!
本書を読むときはもちろん、この原稿を執筆する際にも
ずっと聴いていました。
気分も爽やか!
合わせてお楽しみいただければ幸いです。
 
 
では、また次回。
 
 

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