読書の秋。
この2020年は、人類の歴史に大きな足跡を残す、激動の一年。
何かふさわしい一冊を、と熟慮した結果、
やはりコロナ関連の本を一度は紹介しておきたいところ。
しかも、ただのコロナ本ではなく、
経営者やリーダーが読むに値する一冊を!
ということで、今回選んだのが
『パンデミックの文明論』(著:ヤマザキマリ・中野信子)
大ヒット作『テルマエ・ロマエ』で知られる漫画家のヤマザキ氏は、
イタリア人のご主人を持ち、現在もイタリア在住。
シリア、ポルトガル、米国でも暮らした経験があり、
西洋事情に精通しています。
古代ギリシャ・ローマに非常に詳しく、
古代ギリシャの五輪を描いた『オリンピアキュクロス』、
古代ローマの博物学者プリニウスを描いた『プリニウス』を連載中。
そんな豊富な知識と経験を持つヤマザキ氏が、
テレビ番組や書籍で人気の脳科学者・中野氏と緊急対談!
「コロナのお蔭で立ち止まって考えたことで、今までと違った風景が見えてきた。
こんなに世界の全体の動きを身近に意識したことは初めての経験だった」
(中野氏)
「アメリカだったり、イタリアだったり、日本だったり、あるいはそれぞれの
国民性だったり、感染学だったり、文化人類学だったり、歴史学だったり、
地域や学問の境界を超えた、地球レベルでの思索の冒険だったような気がする」
(ヤマザキ氏)
といった具合に、コロナをキーワードに、
古代ローマから現代に至るまで、さまざまな方面に話題が展開。
雑学的な楽しみ方から、教養書としても非常に読み応えがある内容になっています。
経営者、リーダーなら、知っておきたいポイントも多数!
たとえば、
・コロナ後にどんな世界が生まれるか?
・ペスト後、スペイン風邪後に世界がどう変わったか?
・コロナ後にどんなリーダーがふさわしいか?
・ニューノーマルについて
・感染症対策でわかる国民性
・歴史に学ばない政治家
など、実に多彩!
変わったところでは、あの「ノストラダムスの大予言」をした
ノストラダムス氏は感染症専門医だった、といった話も!
古典の名著『自省録』や、万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチについても語られ、
本書をキッカケに、大いに見聞を深めることが期待できます。
このコロナ時代に生きていることを有効活用すべく、
ぜひ読んでいただきた一冊です。
尚、本書を読む際に、おすすめの音楽は
『People Time』(演奏:スタン・ゲッツ、ケニー・バロン)
です。
二大巨匠の熱き競演!
サックスの雄スタン・ゲッツ、最後のアルバムでもあり、
その意味でも感慨深いものがあります。
このCDで、ヤマザキ氏、中野氏の対談がますます熱くなる!
合わせてお楽しみいただければ幸いです。
では、また次回。