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教養

第5回 『ハーバード白熱日本史教室』(北川智子 著)

眼と耳で楽しむ読書術

読書の価値、魅力は、人によって大きく異なります。

趣味として楽しみたい方もたくさんいますし、
仕事に役立てることを前提に読書したいという方も多くいます。

仕事のための読書の場合、
たとえば営業職なら、営業に関するビジネス書を読むのは
ある意味、当然のこと。

専門分野の本を読むことは、仕事のできる人なら
誰でもやっていることです。

ゆえに、他から抜きん出たい、他社と差別化したい、
そう望むなら、人とちょっと違う本を読むことが大切になってきます。

そんなときに、試していただきたい選書法の1つは、
自分とは全く畑違いの本を選ぶことです。

その道の達人や、何か特筆するに値する実績を持っている著者の本には
かなりの確率で、自分の仕事にも共通することや応用できること、
思いがけないヒントが詰まっています。

今回、紹介する『ハーバード白熱日本史教室』も、そんな1冊。

05-Harvard.jpg

ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)/amazonへ

自分は日本史には興味がない、仕事と関係ないと思って
無視すると、きっと損します(笑)。

本書の場合、むしろ日本史を学びたい人やマニアが読むと、
少々物足りない感があるかもしれません。

一方、ビジネスマンにとっては、
フムフム、なるほど!!
と手を叩きたくなるネタの宝庫と言えます。

ハーバード大学で大人気の日本史講義を持つ
著者は、今年32歳の若き日本人女性。

元々の専攻は理系であるにも関わらず、
今、日本史を教え、「ティーチング・アワード」の受賞、
「思い出に残る教授」に選出されるなど、高い評価を得ています。

その経緯、行動、目の付けどころは
ビジネスマンにとって、特に注目すべき点です。

さらに、著者が受け持つ講義の1つである
「KYOTO」の事例も見逃せません。

たとえば、人材育成や部下への教育、
あるいは新商品の紹介に際して、
大いにヒントになることでしょう。

“自分という素材を最大限に活かす”ということを始め、
著者がしてきた工夫の数々は、
刺激になること間違いなし!

仕事目線抜きに、一人の人間のアメリカ体験記として
読む分にも十分面白いです。

視点を変えて読めれば読めるほど
得られるものが大きくなる本です。

本書を読むときに、おすすめの音楽は
雅楽師・東儀秀樹さんのアルバム『フロム・エイジア』です。

05-fromASIA.jpg

フロム・エイジア/amazonへ

日本伝統の雅楽器である篳篥や笙,龍笛などの音を中心に置きながらも、
ピアノやシンセなどを活かして、新しい音楽世界を作り出しています。

日本ならではの素晴らしさを引き出し、
かつ外国人にも伝わる楽曲に仕立て上げる感覚は
本書の著者にも相通じる部分ですね。

日本発の魅力発信、いろいろな形で
世界にどんどん広がってほしいものです。
 

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