「日本人は10歳で日本人になる」
昨日までのスリランカツアーで思い出した言葉がある。
「日本人は10歳で日本人になる」(物語コーポレーション・第二創業者 小林佳雄氏の言葉)
この場での一番の権力者に従う、世間の常識に従う、規則に従う、等々。
人生経営の社長なのに、自分自身の「意思決定」を放棄する。
「意思決定」を放棄した社長では、かっこ悪い。
昨日のツアー最終日の朝、以下のコラムをご紹介して、「今日一日、“これどうしたらいいのでしょうか?”をゼロにして生きてみてください」とメッセージした。
私の娘がシリコンバレーの小学校に通っていた頃の話。娘が学校で書いてきた作文を読んで驚いた。1ページぐらいのその作文は、誤字脱字だらけだったからだ。それよりもさらに驚いたのは・・・それを先生が奨励しているということだった。
スペリング、そして文法さえも気にせずに、自分が思っていることをとにかく書けるかどうか。それを先生は期待しているし、評価している。文字や単語を覚えたての低学年の小学生に、スペリングや文法をちょっとでも間違ってはいけませんと指導すれば、それに気を取られて自分の意見が出にくくなるだろう。
これは、大人の世界でも同じ。慎重に考えすぎて発言しなかった人のほうが低く評価される。この人は、自分の意見がないのかと思われてしまうからだ。正しいかどうかは別として、自分の考えがあるかないか、それを人に自信をもって伝えられるかどうかが重視される。
このように「自分はどう考えているのか」を言葉にし、堂々とアウトプットし続けることを通じて、自己肯定感を育てるために一番大事なこと、つまり「私は私のままで大丈夫」という自らを肯定する訓練がなされていく。
アメリカでは「ノーと言われるまでイエスだと思って行動する人」が多いのに対し、日本では「イエスと言われるまでノーだと思って行動しない人」が多い。
アメリカでは、その行動がしていいことなのかどうかわからないときでも、とりあえずやってしまう。そしてお役所、警察、親、先生、上司など、誰か従う必要がある人にノーと言われた時点で「やっちゃいけないって知らなかった」と言って止めるか、それを行った理由を自分で説明すればいいと考える人が多い。
日本では、その行動がしていいことなのかどうなのかわからないとき、従う必要がある人にイエスと言われるまでやらない人が多い。
「シリコンバレーで活躍するライフコーチ・宮崎直子さんの体験談より」
正解があることに答えを出すのはAIに任せよう。
昭和の大量生産・大量販売の時代には、上司に盲目に従う「いい子社員」が重宝された。
これからは、答えがない課題が増え続ける時代。
正解がないことに意思決定し、チームを前進させるのが「リーダーシップ」。
正しいかどうかは、意思決定し、やってみないことには分からない。
「一言一句、漢字の誤りまで、重箱の隅を突く教育は昭和の名残り、重箱のど真ん中を堂々と意思決定させよう」(臥龍)
スリランカより愛を込めて。臥龍