前回、第21回「経済は縮小傾向が続きそうだ」では、経済が縮小する中、どんなところがよいかを書きました。
こんな時代でも、というより、こんな時代だからこそ、中小企業が活躍できるポイントを今回お伝えしたいと思います。
今時代はドンドン、変わってきています。
電車の「中吊り広告」が消える?と言う記事が目に飛び込んできたり
JRのホームページより
http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140701.pdf
「電柱新設禁止」法案提出と言う記事があったり
国土交通省、国土技術政策総合研究所より
http://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/chicyuka/index.html
http://www.nilim.go.jp/lab/ucg/koho/k140926.html
時代はドンドン変わっていくようです。
この時代の変化に敏感に捉えながら、変えてはいけないものと、変えなければいけないものを見極めて、どんどん、変えていくことが経営者の役目のようです。
そんな中でも、着実に新しい企業が起きたり、中小企業でも変化しながら長く続くところもあります。
そして、現代は中小企業にはすごく有利になってきたと思うのです。
■中小企業が活躍する3つのポイント
1つ目)「広告から狭告」
広告は読んで字のごとく、広く告げること。だから、マスメディアが、発信するものに載せてもらって発信しているのが、今までの広告です。たくさんの人に伝えるから、非常に費用もかかりました。
テレビは、制作費や、回数多く出すと、すぐ億になりますし、新聞も1面全部使うと数千万円です。非常に高いです。高い分大企業しかできませんでした。
中小企業は、なかなか手が出なかったのですが、今はネットがすごく普及し、Googleの広告など、地域、顧客などを絞れば絞るほどピンポイントで広告を発信できるようになりました。
中小企業は、元々広くというより、絞ってピンポイントで、広告を発信できる方が、便利です。もし、マスメディアで広く伝わっても、たくさんのお客様が押し寄せても対応できません。それでしたら、ピンポイントで安価な方が良いです。
なので、今好調な企業は、顧客・地域・商品などを絞っているところで、その絞りに対して費用対効果が高いのが、広告の反対の言葉、造語の狭告です。
中小企業の時代ポイント(1) 絞るって広告(狭告)
顧客・地域・商品などを絞り、費用の低い、狭告を使用するのが中小企業のポイント
2つ目)「受身から発信」
今後、ますます、人が採用できないということが、人口減少により起こってくるようです。そんな中でも元気なところはどこか?良い人が採れているところです。「大きくなったからよい人材が採れるのではなく、小さいうちによい人材が採れるから大きくなれる」と、ある経営者に教えてもらいましたが、まさにその通りだと思います。
どんなところがよい人材を採れるか?それは、トップの発進力によるようです。
どんな考えで仕事をしているか?
どんな人たちと仕事をしているか?
どんな楽しみと苦しみがあるか?
等々です。
就職は、時間的拘束が1日の中で3分の1から、2分の1にも、なるわけですから、就職試験は言わばお見合いみたいなものです。
なので、よい人材は、働きやすいとか、お金がよいとか、休日が多いとかよりも、「やりがい」を求めているのです。
厚生労働白書より
厚生労働白書や、日本生産性本部の平成26年度「新入社員働くことの意識」調査によると、どうも、二極化し、働きがいを求めている人(社会の役に立つ)と、生活を楽しむという人に、別れているようですが、
着実に、良い人もいるのです。
「仕事についての考えや希望」に関する回答では
1 位 社会や人から感謝される仕事がしたい 96.1%
6 位 仕事を生きがいとしたい 78.3%
で
13 位 仕事はお金を稼ぐための手段であり面白いものではない 32.7%
14 位 職場の同僚、上司等とは勤務時間以外つきあいたくない 21.2%
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/13/
http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001412.html
より
「大変でも、努力が必要でも、やりがいがある仕事そうだ、応募したい」となるようです。
なので、トップの発信が必要ですが、昔は、発信しようと思うと、お金がかかりました。新聞でも書籍でも、テレビでも。
それが、今では、SNSやブログ、メルマガなどで誰もが発信できるようになりました。
(筆者の2014/10/16 有料メルマガ00634号より)
中国でも個人資産ランキングのトップ10の
7人は、人気ブログの書き手だそうです。
アリババのマー氏は、中国版ツイッター、ウェイボーで
1580万人のフォロワーがいるそうです。
日経新聞313万4,517人の購買数
トップの読売新聞で956万部です
中国のここに載っている会社はもう中小企業とは言えないのかもしれませんが、発進力と成長力は比例関係にあるようです。
弊社の会社でも、新しい人を採用をするのに、facebookと、メルマガで応募しました。そして、何より、私の発信している考えに共感をしている読者が応募してくるので、非常に目指す方向が一致していてよいです。
中小企業の時代ポイント(2) トップが発信をする
3つ目)「固定からフレキシブル」
今まで、企業・会社は、場所や時間などが固定されていることが多かったようです。会社で働く、始業時間、就業時間が固定されている。中小企業に至っては、販売場所も地域が固定されていました。それが、インターネットなどの普及により、地域の垣根を越えて商売が成り立つ中小企業も飛躍的に増えたようです。通信販売であったり、インターネットでの告知によるものであったり、場所もフレキシブルに対応できるようになりました。
では、フレキシブルが中小企業にどうよいかというと、1つ目で話したように、よい人材が採用できるかどうか?辞めないで長く働いてくれるかどうかが、成長するか否かになっています。そんな中、今、注目をされているのが、主婦の人たちです。一度は就職をし、バリバリに働いてきた方は多く、出産などにより、退職している人がたくさんいます。その方たちは、子供が優先順位一番ですから、長く働いたり、仕事を優先したりはできません、しかし、社会とつながっていたい、役に立ちたいと思っている人は多く、この人たちにとっては、近場で、フレキシブルな対応を取ってくれる会社はすごくありがたいのです。
なぜ、主婦をするだけでなく、働きたいという人も多いかというと、一説には、未婚率が上昇し、女性の同級生や友達が、結婚しない方も増えたので、その人たちに会い、置いてきぼり感を持つようです。だから、働きたいという人も増えているそうです。
高学歴で、素晴らしい会社にお勤め経験のある人を採用できるチャンスなのです。
それには、もちろん、必要な要件として、フレキシブルの対応してあげるというのが大事です。そして、規則だけにならないように、社内の雰囲気も、早く帰る、急に休むというのも認める風土が一番必要です。
これは、大企業ではすぐに風土を変えるのは難しいですが、中小企業は、トップが強い意志で言い続ければ、人数も少ないのでこれが、当然というようになるのは早いです。
ぜひ、主婦を含めた良い人が来てくれる、そして、辞めないという仕組み作りをすると、中小企業が素晴らしい会社に成長していくと思うのです。
中小企業の時代ポイント(3) 女性が心底働きやすいフレキシブルさ