menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

健康

第2回 心が身体を動かす

社長の「氣」

 「氣」とは何かを理解するには、「心」と「身体(からだ)」の関係を正しく理解する必要があります。
 
 「心が身体を動かす」
 これが心と身体の定義です。身体を動かすのが心である、ということです。
 私の身体を動かすのは「私の心」です。細胞が傷つけば、細胞自ら修復しようとする働きがあります。つまり、細胞を動かすのは「細胞の心」といえます。そう考えれば、この天地自然を動かすのは「天地自然の心」といえます。
 「身体」には形がありますが、「心」には形がありません。したがって、心の状態を正しく把握するのは、昔から「難事中の難事」とされて来ました。日々の生活においても、心の状態は常に変化しています。そして、我々はその変化に氣づくことなく過ごしています。
 「何となく調子が良い」「何となく調子が悪い」という変化は、心の状態が自覚なく変化していることで生じています。ここで「心が身体を動かす」ことが活きるのです。
 心の状態は、必ず何らかの形で身体に表れています。つまり、身体の状態を通じて心の状態を知ることが出来る、ということです。心が緊張しているときは、身体も緊張しています。心がリラックスしているときは、身体もリラックスしています。心が安定しているときは、姿勢も安定しています。心が不安定なときは、姿勢も不安定になっています。心が静まっているときは、呼吸も静まっています。心が乱れているときは、呼吸も乱れています。
 心身統一合氣道の稽古においては、相手の心の状態を理解し、尊重して導いているときは、相手とぶつかることなくスムーズに投げることが出来ます。相手を力ずくでコントロールしようとすれば、相手とぶつかって投げることが出来ません。
 心の状態はそのまま技に表れます。技を稽古する目的は、技を通じて自分の心を知ることにあります。経営者やリーダーにとって、自分の心の状態を正しく把握する訓練が不可欠です。心の状態を野放しにしていては、常に変化する心に振り回されることになります。そのため、多くの経営者が心身統一合氣道の稽古をしています。
 広い意味では、身体の状態とは「行動」「言葉」「態度」も含まれます。一つの行動、一つの言葉、一つの態度を通じて心の状態を知ることが出来ます。
 
 「行動」の例 
 → 氣持ちよく挨拶を出来ているか。挨拶が抜ける・怠るときはないか。
 
 「言葉」の例 
 → プラスの言葉を使っているか。マイナスな言葉が多くなっていないか。
 
 「態度」の例
 → 人からの厚意や配慮に心から「ありがとう」と言えているか。
 
 今回の課題として、どれか一つを実践してみて下さい。そして、ご自分の心の状態をよく観察してみて下さい。同じ心の状態の日は一日たりともないことが分かるはずです。そこが「氣」の学びのスタートラインです。
 プラスの心の状態であれば、プラスの挨拶が出来、プラスの言葉が多く出ます。「ありがとう」という感謝の言葉も自然に出て来ます。もし、そうでないとしたら、心の状態がマイナスに陥っているということです。
 世の中では、「プラス思考」が正しく「マイナス思考」が誤りと捉えている人が多くいますが、「プラス」が正しく、「マイナス」が誤りなのではありません。プラスの人生を歩むには、心をプラスに使うことが不可欠です。
 北に行きたければ北に歩み、南に行きたければ南に歩むのと同じです。北に行きたいときに北に進む、南に行きたいときに南に進む。これを「正しい」と言います。北に行きたいのに南に歩めば目的地には辿りつきません。これを「誤り」といいます。
 プラスの人生を望むのであれば、プラスの心を堅持することです。調子が良いときに心がプラスなのは当たり前、物事が上手く運ばないとき、逆境にあるときに、いかにプラスの心を堅持出来るかです。それには精神論ではなく、具体的・実践的な訓練が必要なのです。
 これから一つずつお伝えして参ります。
 
 
520畳の総本部道場(栃木県)
2.jpg

 

第1回 経営者・リーダーにこそ「氣」が不可欠前のページ

第3回 姿勢次のページ

関連記事

  1. 第10回 「プラスの氣を発する」

  2. 第22回 「無意識に入れる」

  3. 第17回 「距離感」

最新の経営コラム

  1. 第37講 カスタマーハランスメント対策の実務策㉔

  2. 第182回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方105『声だけで好感を持たれる方法』

  3. 第133回 頑固に押し通した価格維持の姿勢が花開く(サイゼリヤ)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 戦略・戦術

    第41話 「TIBORで銀行金利率を下げよ!」
  2. 経済・株式・資産

    第64回 他力本願で独自の道を歩むドラッグストア「クスリのアオキ」 
  3. 経済・株式・資産

    第86話 トランプ政権誕生で米中貿易戦争が勃発するか?
  4. 人間学・古典

    第25回 「敷居が高くない歌舞伎」
  5. 戦略・戦術

    第109話 「東芝不正会計問題と売上至上主義を考える」
keyboard_arrow_up