自己資本比率の改善対策

自己資本比率を改善するには、主に「自己資本を増やす」と「総資産を減らす」の2つのアプローチがあります。
まず、自己資本を増やすのが、健全で持続的な改善策です。
基本的には、毎月の黒字を確実に積み上げることです。
税引き後利益を継続的に出すことにより、利益剰余金を内部留保し、自己資本比率が高まります。
節税ばかりしていると、自己資本比率はなかなか改善されず、その結果、金融機関からも融資を受けられません。
次に、親族や役員、取引先あるいは投資家などからの増資を受けるのも、即効性の高い方法と言えます。
たとえば、IT系のスタートアップなどでは、資本金1000万円でスタートして、投資家などから次々に増資を受けて、自己資本比率を一気に10%台から50%以上に上昇させて成長するケースもあります。
一方で、総資産を減らすやり方は、遊休資産や収益性の乏しい資産を売却し、その資金で借入金を返済します。
たとえば、過去に取得した土地建物を手放し、売却資金で長期借入金を返済し、自己資本比率を10%台から30%台へと改善させた会社もあります。
貸借対照表を確認し、使用していない不動産、機械設備、ゴルフ会員権などがあれば、売却を検討するのも一案です。
自己資本比率の改善は一朝一夕には実現しませんので、毎月の月次決算をチェックしながら、地道な改善努力を積み重ね、安定した財務体質を築いていきましょう。
自己資本比率を5%向上させるために何ができますか?























