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- 第53回 まわりのやる気を引き出し苦難を乗り越える言葉のレッスン
こんにちは、いかがお過ごしですか。
7月になり、いまだ感染拡大の終息が見えないまま東京オリンピック・パラリンピックの開催が近づいています。いろいろな意見や思い、それぞれの置かれている状況がある中、この記事を読んでくださっている方は少なからず社内外に影響力をお持ちだと思います。
今回はまわりの人を励まし、元気づける言葉をいくつかご紹介します。
優しい印象のある言葉をご紹介すると、中には「自分はキャラが違う」「慣れていない」「恥ずかしい」といった理由で躊躇する人もいるようですが、ギャップのある人は魅力的です。いたずらに媚びるのではなく、苦難を乗り越え、前向きに闘うための武器を増やすといったイメージでしょうか。
だれかを励ます言葉は自分の心にも効きます。
難事ほどシンプルな言葉が胸に響くものです。そのつどご自身の胸に湧いて出る言葉以上のものはありませんが、シンプルだからこそ表現のバリエーションを広げることが助けになることもあるでしょう。わずかでも参考にしていただけましたら嬉しく思います。
◎おつかれさま
当たり前に見聞きする言葉ではありますが、本来「おつかれさま」とは相手をねぎらう、優しさあふれる言葉です。心を込めて伝えましょう。
◎大丈夫/きっとうまくいく/自信をもって
つかれている人に「もっとがんばれ」などと言葉をかけると、かえって嫌がられ、成果が遠のくことも。元気づけ、自信を取り戻してもらいましょう。自分の心にも効きます。
◎信頼している/頼りにしている/期待している
目上の人が部下などに向けてかける言葉です。責任感が芽生え、達成しようという意欲につながります。
◎いつも通りの力でやってほしい/いつも通りのびのびと
不安や緊張にさいなまれている人には「そうか、いつも通りでいいんだ」と安心感を与え、持てる力を最大限に発揮してもらいましょう。
◎何かのときは自分にまかせて/バックアップするから
不安を吹き飛ばす、器の大きさを感じる言葉です。こうした言葉をかけられたら、「さすが、頼り甲斐がある」と心強く感じてもらえるでしょう。
◎話を聞かせてほしい
緊張した状態では高いパフォーマンスが期待できません。日常の業務なら「報告してください」で十分ですが、困っていそうな部下や、やる気をなくしている部下には、固く縮こまった心をやわらかくしてから業務に臨んでもらいましょう。
◎リラックスしてほしい
「少し休みなさい」「リラックスしなさい」などと語尾を命令形で伝えると、そのつもりはなくとも命令されているように聴こえてしまうことがあります。「~しなさい」「~してください」より「~してほしい」と気持ちを伝えて胸襟を開きましょう。
NG/ご苦労様です
OK/おつかれさまです
目上の人に向けて「ご苦労様です」と言葉をかけるのは、本来、不適切とされています。
上司に対して「いつもご苦労様です」、お客様に対して「ご来場いただき、ご苦労様です」などと言ったり書いたりしないように気をつけましょう。
配達の人や協力会社のスタッフなどお互いの立場がわかりにくいこともありますから、いっそのこと「ご苦労様」という言葉は使わず、いつも「ありがとう」と言うと決めておくと、誤解を生む恐れがなく、気が楽だと思います。
NG/〇〇な点が悪かった・〇〇しておけばよかったのに
OK/次回は〇〇できるように努力しましょう
落ち込んでいる人を励ますときに、具体的な反省点を指摘すると、かえって落ち込ませてしまうリスクもあります。
反省点に気づき、あらためるのは大切なことですが、落ち込んでいる人に対しては「前もって〇〇しておくのが成功の秘訣ですよ」などと前向きな表現にあらためましょう。