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第4話 これも立派なEV(電気自動車)だ

北村森の「今月のヒット商品」

東京モーターショーが開催中です(11月5日まで)。取材を通して私が最も注目したのは、実はこの一台です。EV(電気自動車)の展示が数多かったのですが、そのなかでも「最もパーソナルなEV」と言えます。1人乗りで、価格は45万円。さあ、どんなモデルか……。
 
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クルマイスじゃないか。そうです。やけに格好のいい、電動のクルマイス。横浜市のベンチャー企業、WHILL(ウィル)が出品した「Model C」。同社が開発・販売する、2つめのクルマイスだそうです。この夏に出荷を開始したばかりですが、今オーダーしても納品は来年以降、というほど、早くも人気を博しています。斜めに配したフレームのカラーリングが目を惹きますね。ピンク、ゴールドなど6色のラインナップ。ここまでカラフルなクルマイスはまずないらしい。
なぜ、こんなスタイリッシュなクルマイスなのか。開発者たちがかつてクルマイスの必要な人に話を聞いた経験が、そこに生かされたといいます。
それは「100メートル先のコンビニに行くのも諦める」という声でした。まず「物理的バリア」=道に段差がある、悪路がある。それと「心理的バリア」=クルマイスに乗っているのを人に見られたくない。
ならば、段差もモノともせず、しかも進んで乗りたくなるようなデザインのクルマイスがあればいいじゃないか、となった。
 
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肘掛けの左側には、電池残量を「%」で示す表示、そして速度設定スイッチが。速度は最高で時速6キロ(これは既存の電動クルマイスと同じ。日本の法規上、歩行者扱いとなるギリギリの速度)。
 
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右側には、マウスがあります。実際に乗ってみたら、直感的に進む、曲がる、止まる、バックするという操作が、実に簡単に可能で、思いのほかスイスイ走ります。確かにこれは「乗ってみたいクルマイス」です。すごくなめらかに動く。で、クルマイス本体に通信システムを備えていて(これは日本で初めて)、例えば使う人の家族に、クルマイスの状態やバッテリー残量を伝えてくれるとのこと。また、5時間の充電で16キロ走れます。
 
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段差は5センチまでは乗り越えられます。前輪のつくりがタフな道に耐えられるようになっているのです。
ここまで取材してきて、思ったわけです。この電動クルマイス、単なるクルマイスというより、パーソナルなEVと言えないか。ということ。
理由は2つです。
まず1つめ。「ラスト1マイル」という言葉があります。人にとって移動するのが困難な“目的地までの最後の道のり”をどう助けるか。このクルマイス、まさにその「ラスト1マイル」に責任を持ちたい、という、同社担当者のコメントが印象的でした。
2つめ。日本の電動クルマイスの市場は、年間2万台程度しかないそうです。だから大手どころが先進的なモデルを出してこないのかもしれませんが、市場規模が小さいのは、魅力的な一台がなかったからとも考えられます。その意味でも、この電動クルマイスには、可能性を感じました。超小型モビリティ時代への、1つの回答であるとすら思ったわけです。
 
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WHILLのブースは、会場の「西4」にあります。毎回、この「西4」エリアには、興味深いベンチャー企業が出展することが多いのですが、今回も収穫の取材でした。

 

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