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コミュニケーション

第73回 クレームメールから身を守り冷静に対応するための3つのコツ

業績アップにつながる!ワンランク上の手紙・メール術

 こんにちは、いかがお過ごしですか。

 先日から、企業のコールセンターで主にお客様からのクレーム対応に従事している女性と話しをする機会が続いています。表面的には明るく元気に見える彼女たちですが、少し掘り下げて胸の内を聞かせてもらうと、相当ハードな職場環境で働いていることに驚きを禁じ得ません。

 コールセンターでのクレーム対応やお客様サポート係をまかされるような人は、元来、困っている人の気持ちがわかる繊細な感性の持ち主が多いものです。まじめで誠実なだけに、会社やお客様に貢献したい気持ちが強く、怒りや不平不満といったネガティブな感情をダイレクトに受け止めてしまいやすいのです。

 ここでは、お客様のクレームから従業員を守り、ひいては会社を守る方法として、手紙講師だからわかる対処法を3つ書かせてもらいます。

1.クレームメールは印刷して読む

 お客様からお叱りのメールが届いたら、まずはそのメールを印刷するクセをつけましょう。

 クレームが届いたら、お客様は何に対して腹を立てているのか、お客様の言いたいことを正確に把握する必要があります。しかしながら、「なんとかしなければ」「すぐに対応しなければ」とはやる気持ちから急いで返信すると、表面的な一時しのぎの返信文になりやすいのです。

 印刷して読む。そのワンクッションを挟むことで、自分とお客様(パソコンの向こうにいる相手)との間に心のバリアがつくれ、怒りの感情に呑まれず、論理的に対処できるようになります。

 上司や同僚に相談して返信文の内容や対策を検討するときも、やはり印刷して読み合わせるほうがベターです。受信したメールをそのまま転送するほうが手っ取り早いですが、上記と同じく、画面で読むだけでは全体像を俯瞰して捉えるのがむずかしく、お客様が真に伝えたいことを把握しにくいのです。

 画面で読む際には、できるだけ大きな画面で読みましょう。スマホのような小さな画面で読むのは厳禁です。画面が小さいと目を凝らして読みますから、その目を凝らすという必死さの分だけ怒りの感情をダイレクトに浴びやすいのです。

2.色ペンを使って怒りの意図を理解する

 印刷したメールを前にしたら、3色ボールペンや蛍光ペンを手に持ち、クレームの内容を分析しましょう。商品の不具合や配送ミスなど具体的な問題箇所には赤、相手の言い分にはオレンジなどと大事なところを色ペンでマークします。

 色ペンを使って線を引きながら読みすすめることで、冷静さを保て、客観的に検証しやすくなります。

 さらに、青色のペンを使い、会社としての対応や問題解決法を書き出します。

 この「紙に書き出す」作業は重要です。企画を考えるときにノートにアイデアを書き出したり会議中にメモを取ったりするように、クレームにも腕を使って解決法を書き出すことで、上手に伝える準備が整います。

 

 返信する際には、次の構成を参考にしてください。

 このうちもっとも大切なのは「3.今後の対応」です。このパートについては「変更はいたしかねます」「会社の決定で〇〇となりました」などと明確に断言し、次の「4.」でやわらかい書き方を心がける、つけ入る隙を与えず、かといって頭ごなしの印象も与えません。
 1.日頃のご愛顧のお礼
 2.不快な思いをさせてしまったお詫び
 3.今後の対応
 4.ご理解いただきたい旨のお願い
 5.重ねてお詫びと、引き続きのご愛顧のお願い

3.イスの背もたれまで体を引いて、返信文を書く

 この後、いざ返信メールを送るときには、イスの背もたれまで体を引いて、パソコン画面から距離を保って返信文を書きましょう。

 熱がこもると、体が前のめりになりやすいですね。心と体はつながっていますから、背もたれを意識して体をパソコン画面から引き離すことで、さらに冷静さを保てます。心の中で自分とパソコン画面との間に分厚い透明のアクリル板をイメージするだけでも違います。

 ・パソコンから体を離す
 ・自分と相手(怒りのメール、画面の奥にいる相手)との間にアクリル板を置く
 こうすることで、より安全に自分を守れます。

 このように座る姿勢を調整するのはカウンセラーがよく使うテクニックでもあります。相手が近く寄ってきすぎるときには引き、強く伝えたいときには近づく。営業手法の一つでもありますね。これらはお客様とのメールのやりとりでも使えます。

参考にしていただけるようでしたら、幸いです。

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