酷暑見舞い、申し上げます。
厳しい暑さが続きますが、体調に変化はありませんか。
わたしは2週間ほど前にコロナに罹患し、今はすっかり日常に戻ったところです。一人暮らしのため同居人にうつしてしまうリスクはありませんでしたが、高熱で意識が朦朧とする中、一人でやりくりするのも大変でした。
この間、近くに住む友人に大いに助けてもらいました。
徒歩3分のところに住む友人には清涼飲料水やレトルトのお粥を、後日にはお弁当を持ってきてもらいました。徒歩5分のところに住む友人夫妻には、ゼリー飲料やプリンを持ってきてもらい、飼い犬を散歩に連れていってもらいました。
2年ほど前に左足首を骨折し、ほとんど歩けなかったときの経験が大いに役立ちました。
それ以前から仕事は在宅でやっていましたが、このときは約3週間、食料と日用品の買い出し、飼い犬の散歩、掃除・洗濯、郵便の投函、ゴミ出し…。すべて友人に助けてもらい、ほとんど歩けなかったにもかかわらず、一つも困ることなく過ごせたのです。
何が言いたいのかというと、これからの時代は、生きていく上で友人の存在が不可欠である、ということです。
総務省によると、2040年には65歳以上の高齢一人暮らし世帯が全世帯の44%を超えるそうです。今よりもっと体力が落ち、病気になりやすくなったとき、たった一人でできることはあまりにも限られています。
まわりの人に上手に頼ったり甘えたりする力、そのぶん日頃からまわりの人に親切にする習慣が、今後、これまで以上に求められるのではないでしょうか。
お願いのフレーズ
とりわけ、仕事で成功しているビジネスパーソンは自立心が強く、たいていのことは自分の力で解決できてしまうため、そのぶん、まわりの人に頼ったり甘えたりするのが苦手な傾向にあるようです。
こうした方はお願いのフレーズを覚えると、まわりの人に頼る心理的ハードルがぐんと下がるはずです。
■お願いのフレーズ
お願いしてもかまいませんか/お願いしてもいいでしょうか
疑問形でお願いすると、強引な印象にならず、カドが立ちません。「いいですか」より「かまいませんか」「いいでしょうか」のほうが、感じがよくなります。
突然すみません。〇〇してもらえませんか
急に何かをお願いするときはクッションになるフレーズを入れて本題につなげましょう。「急にすみません。よろしければ…」なども。
〇〇してもらえたら、ありがたいです
「〇〇していただけたら」とすると、より丁寧な印象に。
思い切ってお願いします
小さな勇気を振り絞ってお願いするときは「思い切ってお願いします」と言葉にすると、意思の力が強く伝わります。
〇〇で困っているんです
「コロナに罹患して」「人手が足りなくて」などと正直に打ち明けると、相手の行動を促せます。「事情があって」という書き方もあります。
いつもありがとうございます。今回もまた助けてもらうけれど、
お互いさまであることを忘れず、「ありがとう」の気持ちを伝えて助けを乞いましょう。
無理を言ってすみませんが
本当に無理かどうかは相手が決めることですが、とはいえ「無理を言って、すみませんが」「ご多用のところ、すみませんが」などとクッションになる言葉をはさむと、ソフトな印象を与えられます。
お力を貸してもらえませんか
ほかに「助けてもらえませんか」「頼ってもいいですか」「甘えさせてもらっていいですか」などもあります。素直に胸の内をさらけ出すのはハードルが高く感じられるかもしれませんが、小さな勇気を振り絞ればきっとまわりの人
お願いを聞いてもらうコツ
わたしの場合、ほんの数年前まで、仕事以外の面でまわりの人に頼みごとをするのがひどく苦手でした。頭では「おたがいさま」「支え合い、助け合い」「持ちつ持たれつ」などとわかっているつもりでも、いざとなると「こんなことをお願いして、嫌に思われないだろうか?」「相手を困らせてしまわないだろうか?」などと遠慮して、言い出せなくなっていました。
今のわたしは、数年前と比べて、はるかに人に頼れるようになりました。
■お願いを聞いてもらうコツ
1.頼りやすい人にお願いする
一般に、男性は女性に頼りやすいでしょう。「だれかのために何をしてあげたい」という奉仕の精神が強い女性はわたしのまわりにも大勢います。
2.元気な人にお願いする
体調を崩していたり、出産直後だったり、仕事で大きなストレスを抱えていたり…。だれにでも余裕のない時期はありますから、そうでない人、元気そうな人に頼るのもコツです。
3.日頃から感謝の言葉を絶やさない
「ありがとう」はすべてのコミュニケーションの基本ですね。感謝の気持ちをしっかり言葉にして伝えることで、まわりの人とストレスなく良好な関係が築けます。
4.親切な人であり続ける
体の不自由な人やお年寄りに座席を譲ったり、道ばたに落ちているゴミを拾ったり、困っていそうに見える人に「大丈夫ですか?」と声をかけたり…。小さな親切を積み重ねることが、まわりの人と良好な関係を築く大きな力になるはずです。
5.相談する
悩みを相談するのはときに恐いもの。しかしながら、自分の弱みをさらけ出して人に頼ったとき、相手も自分の弱みをさらけ出し、あなたに頼りたくなるものです。勇気を出して相談すれば、きっと応えてもらえるでしょう。