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人間学・古典

第2講 「言志四録その2」
年間の人事万端 算え来たれば十中の七は無用なり

先人の名句名言の教え 東洋思想に学ぶ経営学

【意味】
年間に生ずる様々な仕事は、よく考えてみれば十のうち七つは敢えて行う必要のないものである。


【解説】
「ゆっくりと大道を歩く」という心構えが必要です。
この心構えが薄れてきますと小手先の生き方に終始し、欺瞞を繕うために更なる小手先を要し忙しさが倍化します。


よくある例え話です。両方の手にみかんとバナナを持ちます。
新たに目の前に出されたりんごをつかむ為には、みかんかバナナのいずれか一方を捨てなければなりません。
欲の深い人がいくら3つ目を持とうとしても、両の手の自由が奪われているうちは、それが適いません。

一人忙しさに追われるトップや幹部も同じような傾向があります。
本当に多忙な人もいますが、仕事の取捨の決断にかける人物か、部下に仕事を任せられない人が多いようです。
慣れ親しんだ仕事を部下に任せ、自分は更に上の立場の仕事や決断をするようにならなければ、個人も企業も成長しません。
社長になったからといってそれはゴールではないですし、大事な仕事を何時までも放せないようなトップの会社は、
トップの寿命とともに会社の寿命も終わってしまいます。


地位のある人は、忙しくても毎日の修行を怠ってはいけません。
修行の結果、決断力が付けば、仕事は確実に部下に回り部下も確実に成長します。

忙しいとは、「リッシンベン:心」を「亡(なくす)」と書きます。
「忙しい、忙しい。」が口癖の人は、自分を見失っている事が多く、
ジタバタする割に仕事が効率よく片付いていないことが多いようです。
この「忙しい病」は、もちろん部下にも伝染しますから気をつけたいものです。

 

杉山巌海

 

【佐藤一斎】
名は坦(たいら、たん)、字は大道(たいどう)、一斎は号になります。
幼いころから読書を好み、水練・射騎・刀槍など多方面に才能を発揮、小笠原流礼法も身につけていました。

34歳で朱子学の宗家林家の塾長となり、大学頭林述斎と二人三脚で、3000人を超える門下生の指導にあたります。
55歳のとき、岩村藩主となった松平乗美の老臣に加えられ、有名な「重職心得箇条」を著し藩政に尽力、
天保12年(1841)には、70歳で述斎亡き後の学問所昌平黌の儒官を命じられています。

明治維新にいたる激動の時代、88歳(安政6年:1859)で鬼籍に入るまで、佐久間象山、山田方谷、渡辺崋山ら
の門下生を鍛え上げ、新しい日本をつくった指導者達に多大な影響を与えたといわれています。
生涯の著書は百を超え、「言志四録」は今も多くの愛読者を持ちます。【岩村歴史資料館より】

第1講 「言志四録その1」聡明にして重厚 威厳にして謙沖  人の上たる者はかくの如くなるべし前のページ

第3講 「言志四録その3」子を教うるの道は、己を守るに在り。次のページ

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