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第24回 社員の幸せを考えるブレない経営とは?~事例:旭酒造

オンリーワンで勝ち残る企業風土づくり

<社員の幸せを考えるブレない経営とは?~事例:旭酒造>

勝ち組と負け組が明確になる今、経営者の判断がブレると会社は、これから負け組に入ってしまうでしょう。しかし、経営者の判断が理念を軸に、ブレなければ、会社は、生き残り、勝ち残ることが可能です。

なぜなら、先行きの見えない日本で現場は、経営の判断が常にブレない会社なら、その会社を信頼して“ついていこう”と思い、顧客の声に耳を傾け始めるからです。

会社は、永続する必要があり、永続させるには儲からなければならず、そのためには、顧客の声を聴き、必要とされる会社になり、利益を生み出すことが不可欠です。

経営者は代わりますが、変わらぬ経営理念を軸にブレない経営を実践し、会社の風土を築けば、現場が一つとなり、顧客になくてはならない会社には何が必要か?探り当てることができるのです。

そこで21回連載を終わり、今回からは全3回で“生き残り”をキーワードに経営者の戦略が経営理念とリンクすることで、これからの時代に“必要とされる会社”になれるのか?を、現場士気を向上することで売り上げをアップさせている会社を事例と共に解説いたします。

 

~今の日本酒業界で生き残る戦術とは?!~

1984年の9月期で700石(70,000本/1.8L)で9700万円だった酒造りを、2012年には8,041石(26億3668万円)、2013年5月期には10,456石(36億0626万円)の蔵になるまで成長させた企業。それが旭酒造です。

同社の主力商品「獺祭(だっさい)」は国内にとどまらず、アメリカ・香港・台湾・フランス他、全17か国に対して売上の約1割を輸出していますが、20年前と比べると半分以下の生産量になってしまった日本酒業界で同社が生き残り、勝ち残れたのは、現社長桜井氏が生き残るために<美味しさ>にこだわる戦略を、次の3つで働く人全員のベクトルを一つにする戦術化に成功したからです。

戦術その1・「杜氏(とうじ)を失くす」

戦術その2・「徹底したデータ管理」

戦術その3・「年間を通じた酒造り」 

旭酒造は、

1「杜氏(とうじ)を失くす」ことで、酒造技術面の専門家であり、統率力、判断力、管理能力に秀でた人格者、ジェネラリストを崇める酒造業界特有の文化を排除し、

2・「徹底したデータ管理」をした結果、<美味しさ>を追求した純米大吟醸中心の米も山田錦のみという<こだわり>の日本酒の3・「年間を通じた酒造り」を可能にし、現場で働く人が(従来の上下関係ではなく)一つの目標に向かう全員戦力化(優秀な杜氏がやっていたことをチーム力でやる)しました。

~「地元には販路がない。飛び出すか?」がブランドをつくり上げる!!~

旭酒造は小規模な酒蔵で、過疎化で村人が減り、地元では販路が少なくなっていく現状では生き残れないと判断、その後、山口県全域を販売先として検討するのですが、県内には、県外からのナショナルブランド、県内の有力酒蔵と、ライバルが多数存在したため、当時同社のラインアップである普通酒では勝負できないことは明確でした。

先代の桜井博志社長は、この時、生き残りをかけて「サービスや販促活動で差別化する酒ではなく、味で勝負する酒」をつくり、同社の周辺地域ではなく、多くの人が集まる東京へ打って出ることを決断し、東京に出荷することを前提に新たな酒「獺祭」を生み出しました。


「獺祭」を主力商品にしたことで同社のブランド顧客が提供する商品やサービスに明らかに他社と違いがあると認識する特徴)は揺るぎないものとなり、現場が一つとなる向かうべき目標(ビジョン)は以下のよう具体化されたのです。

 

旭酒造の目標(ビジョン)

「酔うため 売るための酒ではなく 味わう酒を求めて」

~ミッション(使命)が売れることへの<こだわる>を醸成する~

旭酒造のミッション(使命)

「酒のある楽しい生活を提案する」 です。

「獺祭」(だっさい)を「幻の酒」とせず、多くの人に味わってもらうお酒にするために同社はブランドを維持する売り方(販路)にこだわる酒造りの心に共鳴して頂ける酒販店に限定=テレビCMを流さず量販店やコンビニなど一般になじみの深い酒販業態ではなく、地酒専門店などこだわり型の流通のみ)ことで、経営者自身が変化する消費者にリスク(経営者のおもい)をとって挑み、売れる仕組み(マーケティング)を構築しようとしています。

その仕組みとは、経営者のリスクへの経営判断の軸が、

決して社会に対する視点を失っていない

社員に対して不利益をもたらさない となっていることです。

 

「社員に不利益なことは絶対しない!」を経営者が(自身のおもいを実現する上で)続けられれば、社長が少々無理な判断をしても社員がついてきてくれ現場がチームとなり同じ船に乗り、漕いでくれる)、必ず解決の答えが現場から(自主的に)生まれてくるのです。

 

旭酒造ホームページ
http://www.asahishuzo.ne.jp/asahi/aim.html

 

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