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第4回(ターゲットを絞り、逆に多様な客を集める)「大江戸温泉物語」

「社長の繁盛トレンド通信」

◆大江戸温泉物語◆


ターゲットを絞ることで、逆に多様な客を集める

 


 
お台場に完成した大江戸温泉物語
 
来場者は19種類のオリジナル浴衣から
江戸をテーマにした日帰り温泉施設。
 
好きな浴衣を選び、着用する
     
 
館内は江戸の下町の賑わいを再現。
 
天然温泉の大浴場、露天風呂、足湯
   
背景にて洋服を着ているのはTV収録のスタッフです。








 
 資産と時間に余裕があるシニア層の増加とともに、シニア市場に進出する企業が増えてきた。
美容、衣料、健康、旅行、教育…。シニアを狙った商品やサービスは多様な分野に広がっている。


  今年の3月、臨海副都心に誕生した『大江戸温泉物語』は、
シニアをメインターゲットにしたテーマパークだ。
3万平米の敷地内に、大名屋敷のようなデザイン の建物が建っており、
その中には、吉原や深川や東海道53次をイメージした町並みが広がっている。
それぞれの町には、露天風呂、内風呂、足湯、岩盤風呂と いった多様な風呂や、
寿司屋、蕎麦屋、居酒屋など江戸情緒たっぷりの飲食店が揃っている。

 入場券を買った客は、まず、大店「越後屋」で、「八百屋お七」「堀部安兵衛」
「お江戸百景富士」など19種類の絵柄の浴衣から好きなものを借りる。
客が全員、浴衣姿になるので、江戸の気分が一層盛り上がるわけだ。


 シニアを対象にすればチャチなまがい物は通じない。
内装には宮大工の手を借り、テナント店舗は厳選した。
こんな場所なら、シニアでなくとも行きたくなる。
実際、『大江戸温泉物語』には、若者、カップル、ファミリー客をはじめあらゆる層が入場していた。


  このテーマパークは、さらに、営業時間を朝の11時から翌朝の9時まで伸ばすことで、
あらゆる人を取り込もうとしている。
平日の昼間は中高年の女性客、夜間は、国際展示場「東京ビックサイト」帰りの客や、
周辺企業の宴会需要、深夜はトラック運転手の仮眠所、
早朝は深夜バスでのディズニーシーからの帰り客といった具合だ。


 シニアをターゲットに絞ることで、「江戸」と「温泉」という普遍的なコンセプトを生み出し、
逆に多様な客を集めることに成功した『大江戸温泉物語』のやり方は、客層を広げたいと考える
あらゆる業界の参考になるはずだ。
(カデナクリエイト/竹内三保子)

◆社長の繁盛トレンドデータ ◆

『大江戸温泉物語』

東京都江東区青海2-57

TEL:03-5500-1126  最寄り駅 テレコムセンター駅より徒歩2分

(東京テレポート、新橋などから無料シャトルバスも出ている)

http://www.ooedoonsen.jp/

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