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健康

第1号 「ココロとカラダの良い関係を築く3つの法則」

おのころ心平の ──社長のための「か・ら・だマネジメント」

 さあ、始まりました、新連載『か・ら・だマネジメント』。

 『見えない・からだ学』をご愛顧頂きました読者の皆さん、本当にありがとうございました。

 今回より、ペンネームおのころ心平として、ココロとカラダの謎について、またまたたくさんの情報をお届けしようと思っています。これからもよろしくお願い申し上げます。

 ところで、おのころ心平って、その名の由来はどこから? って、よく聞かれます。

 私は現在、淡路島というところに住んでいます。神戸から移住して、もうまる2年前になりますが、その淡路島、かつて「おのころ島」と呼ばれていたのです。実際、おのころ神社や、おのころ島神社というのが、淡路島の南部にあります。

 おのころの漢字は、「自凝」と書きます。

 みずからかたまる、と書くわけですが、古事記・日本書紀によると、神代の昔、国土創世の時にイザナギノミコト、イザナミノミコトのニ神が天の浮橋にお立ちになり、天の沼矛を持って海原をかき回したところ、その矛からしたたる潮が、おのずと凝り固まって島となった、これが「自凝島」なのだそうです。

 国土創世の神さまとは畏れ多い、と思いつつも、「みずからかたまる」という様子はカラダを表し、そのカラダを動かすココロは、なるべく平(たいら)でありますように、という意味を込めて、おのころ心平と名乗らせて頂いています。

 そんな私はかれこれ15年、ココロとカラダのカウンセリングという仕事に携わってきました。カラダに表れる症状から、その背景にあるココロを読み解くという仕事です。

 1万7000件を超えるカウンセリング件数の中で、多くのクライアントさんといっしょにそれを考えるうち、しだいに、ココロとカラダのつながり、症状とはその人にどういうメッセージを伝えているのか、ということが見えてくるようになりました。

 病、症状は、カラダからの切なるメッセージ…。

 今回は、初回ということで、カラダをハッピーにするための3つの法則をご紹介したいと思います。

 ハッピーなカラダは、

 1.出す方が先です。

 2.教えを守っています。

 3.宿主の意識を味方につけています。

 

 1.ハッピーなカラダは「出すほうが先」。

 一日の始まりの時間って何時でしょうか?って聞かれたら、そりゃー、0時でしょうって思いますよね。でもカラダにとっては、午前3時が、昨日の自分と今日の自分を分ける時間なんです。

 夜中1時から3時までというのは、東洋医学での「肝」の時間。ここでその日の自分を解毒し、今日までたまったいろんなものを分解します。

 そしてAM3:00。「肺」の時間が始まります。分解した体内のものを、まずは呼吸にのせて外へ追い出すんですね。(喘息発作って、朝方未明が多いって聞いたことありませんか?)

 そう、カラダの一日は、まず肺から「吐く」ことでスタートします。私たちは誕生の時、おぎゃーと泣いて呼吸をやぶりますよね。生まれてはじめての呼吸は、「吐く方が先」なんです。

 呼吸と同じように、腸の働きも出すほうが先。肺の次、AM5:00からは「大腸」の時間なんです。理想的なのはAM5時から7時の間にトイレにいくことなんですよ。なぜならAM7:00から胃の時間が始まるからです。

 出してから入れる。カラダの基本って、そうなっています。

 例えば、私のところへいらっしゃるクライアントさんが「涙」を流される時、それは過去の出来事についての涙です。未来のことについて涙を流す人はあまりいません。

 涙を流せばすっきりするのは、過去のパターンにとらわれたままのカラダが、バイブレーションでそのストレスを開放するからです。そうしてはじめて、次へのSTEPを「受け入れる」ことができる。

 自分を変えたい、自分を新しくしたいと思うとき、涙や笑いは強力な武器です。涙や笑いは、次に吸収すべき経験の余地をカラダにつくってくれるからなんですね。

 2.ハッピーなカラダは「教えを守っている」。

 東洋医学ばっかりで恐縮ですが、経絡(けいらく)っていう「気」の通り道を、カラダは持っています。 肺経、胃経、肝経…。全部で12の正経というのがあります。

 ○○経の「経」とは、もともと縦糸(たていと)って言う意味なんだそうですけど、そこから転じて「すじ」とか「道」という意味になって、そのうちに「教え」という意味も含むようになりました。

 経って「けい」とも読みますが「きょう」とも読みますね。般若心経、法華経、易経とかが、いい例かも知れません。「経験」という言葉なんかも、その人の「個人の教え」という意味だろうと思います。

 伝統医学が伝えるところでは、つまり、カラダには、肺経(肺の教え)とか胃経(胃の教え)とか、少なくとも12の教えがあるということなんです。

 これは連綿と祖先が、いや人類がつむいできた縦糸。この教えに沿う限り、カラダはいろんな智慧を働かせてくれます。

 自分ひとりの体験だけではない、祖先たちが体験しては克服してきた智慧・工夫。そのエッセンスが、私たちのひとりひとりのカラダに備わっているのです。

 3.ハッピーなカラダは「宿主の意識を味方につけている」。

 さて、ハッピーなカラダの3つ目ですが、この、宿主って誰のことでしょう?そう、それは、あなたのことです。

 カラダというくらいですから、カラダは、たいていが空(から)なんですよ。どういうことかというと、解剖的に見ても、カラダは空洞が多いんです。腸管、血管、リンパ管…、神経管とも言いますね。脳だって、水を満たした空洞に浮いているような状態なんです。

 その空洞に何が通るかっていうと、具体的には食べ物、飲み物、栄養物や酸素を含んだ血液ですが、実は、コロコロと「ココロ」が通るのです。おいおい、ギャグか!と思うかも知れませんが、日本語の「心」の起源にそんなふうに解説しているものもあるんですよ。

 川の流れを想像してくださいね。川の形を決めるのは、そこを流れる水、その水の勢いや流れ方です。濁流があったら、川の決壊などが起こりますね。

 ココロとカラダは、ちょうど、この川の流れと川の形に似ています。川の形を無視するような流れ方は、カラダの方から抵抗が起こります。それは、症状とか病気とかで表れることになります。

 カラダにも気持ちがあります。カラダそれぞれに個性を発揮しながら、ココロが安定して成長していくことを助けてくれています。

 ココロもカラダも一方向では成り立ちません。いつもコミュニケーションをとり、宿主の個性を「創造」しようとしてくれているのです。

 だから、宿主はできるだけカラダの気持ちを理解してあげられる方がよい。カラダが、その形や働きで表現している気持ちというものを、宿主である私たちの意識が、より具体的に理解してあげられたら、カラダは安心して私たちをサポートしてくれるのです。

 さて、『か・ら・だマネジメント』では、単なる健康管理についての情報ではなく、ココロとカラダの関係を重視した内容でお送りしたいと思っています。

 健康管理は、ムリヤリしてもうまく行かないことが多いものです。そんなとき、カラダの気持ちに意識が向くと、意外とすんなり、生活習慣を変えられたりするのです。

 多くの経営者の皆さん、その経営力をご自身のカラダにも!

 カラダって、よく観察してあげると、経営にとっても多くのヒントを与えてくれる宝庫なんです。次回から、そんな具体的な例を少しずつお話していきたいと思っています。お楽しみに!


   ※おのころ心平氏に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。
  Q&A形式で、このコラムにて回答させていただきます。なお、重篤な疾患など
  コラムで取り上げにくい内容は、個別での回答とさせていただきますので、ご了承ください。
  質問あて先メールアドレス(担当:高橋)/etsuko@jmca.net

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