「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
人類未曾有のコロナ禍より半年以上が経っていますが、未だにワクチンの開発がされていない日々を私たちは不安に過ごしているのが現状です。
研修インストラクターとして、対象が会社内の人であってもお客様であっても強く感じるのは、「人とのコミュニケーション」の濃度がコロナ前より下がっていないかということです。
コロナ自粛要請解除後、コロナ対策をしっかり取り、集合研修のご依頼をいただいた会社様の会場で感じたことがあります。
一歩会場に入ったとたん、私の皮膚感覚では受講者の熱量が例年より少なく伝わりました。
コロナと経済のバランスから様子を窺いながらの現状なので、空気感としては仕方がないかも知れません。テレビをつけると必ず聞こえてくる「ソーシャル・ディスタンス」、「ソーシャル・ディスタンス。」、、、、。 これは人と人との飛沫対策としての物理的な距離であるはずなのに、私達は知らず知らずのうちに「心」の距離まで取ってしまっていなかっただろうかと一抹の不安を覚えます。
「ソーシャル・ディスタンス」という選択をせざるを得なくても、物理的距離を相手への“思い”で埋めたり、“言葉”で埋める意識を忘れてはいけないと考えます。その点を押さえて日々を過ごさないと、今まで培ってきた相手との絆を後退させるだけでなく、後退したレベルからゼロへ、そしてプラスにするには想像以上の時間がかかるでしょう。
今私たちに出来ることは、現状をきちんと踏まえたうえで、どんなに小さなことでもプラスに感じられる対象を見逃さない、聞き逃さないで過ごすことです。小さなプラスの数を多く持っていると、持っていない人より気持ちが元気になれます。勿論コロナ禍の日々の中で、それどころではないという現実があることは承知しています。でも、だからこそ、小さなプラス或いは「五感」をピカピカに磨いて、小さすぎるプラスを見つけ続けて下さい。
【五感の例】
➀視覚※テレビのある番組で「ブルー・ビー」を初めて見た。綺麗な青と黒の縞模様の蜂で、希少性から「幸せを運ぶ蜂」と呼ばれている。晩夏から11月位に見ることができる。→私も「ブルー・ビー」を見つけたい!
➁聴覚※ラジオから流れてきた言葉・・・人間の体の中には37兆の細胞があり、これは宇宙の星の数より多い→37兆もの細胞があるのなら、今よりもっと私は頑張れるはず!
③嗅覚※道の角を曲がったら、パンケーキを焼く匂いがしてきた→美味しそう、私も帰宅したら、すぐに作ろう!
④味覚※母は、夏には麺類の汁の味を少し濃くすると言う。→濃さを増すことで、他の季節と同じ汁の味と思わせる家族への愛情がすごい!
⑤触覚※顔見知りの人が子犬を散歩させていたので、抱かせてもらった。掌に幸せの塊を乗せたと感じた。→昔飼っていたロンの毛並みにそっくり!
内容はどんな事でもかまいません。ここに書いた事柄は、自分にとってのプラスや小さな喜びなどです。
感じたことを身体から溢れるくらい集めて、毎日書き続けて下さい。それらはきっと、自分が立ち上がり易くなる原動力に変わります。さらに、相手の心模様を感じ取れる余裕にも繋がります。相手に何をすればよいのか、見えてもきます。的外れにはならない「「コミュニケーション」を、自分から発信する温かい基盤ができるのではないでしょうか。
このことは、コロナ禍の中で、またwithコロナの中で「手洗い・マスク」に並んで一人一人に出来る大事なことと考えます。