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社員教育・営業

第141回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方62「今年の新人社員の傾向と育て方」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
 

 前回は「新人社員に仕事の基本を教えていく前準備について」お話しました。今回は「今年の新人社員の傾向と育て方」についてお話します。

    今年は今までと違い、人類に未知の新型コロナウィルスが世界的に、そして今なお広がっています。企業様が、新人さん内定を取り消されたり、新人さんの出社が6月にずれこみ新人さんが不安な毎日をお過ごしとも伺いました。私の仕事は集合研修で行ないますので、今年は4月・5月の研修がほとんど6月以降に延期になりました。6月10日を過ぎて、新人研修のスタートを致しました。新人さんの傾向は、昨年に比べ自粛生活が長かったことや、研修参加者も(私も)マスクをつけた状態での研修だったこともあり、明るさや元気さはあまりこちらに伝わってこなかったです。これからもワクチンができるまではまだ当分、マスクをつけたままのお客様応対が続くでしょうから、マスクをつけていてもお客様に笑顔であることを伝えられる表情をお見せすることが課題です。一人一人のマスクつき笑顔を映像に撮って確かめ合いました。特に【目で笑う】の特訓です。目で笑う表情を作るのは、上の歯を8本~10本見せて笑うより難しいです。頬紅をつけるあたりの大胸骨筋を目の方向に縦に動かすと、目の形を三日月のようにさせ易いです。マスクが動くくらい頑張って大胸骨筋を上に上げましょう。
     もう1点気になったのは、適切な敬語に直す練習問題で、以前より新人さんの正解率が下がっていることです。会社の中の縦の関係で、自分と目上のどなたかの2人のときの設定の問題はほぼよいのですが、【上司に、さらに上司の方からの伝言】というような設定の問題や、【お客様に、上司のことを伝える】問題ではペンが止まってしまいます。【目で笑う】と【現場で敬語を使いこなす】ことは「育て方」の中で今までと違いましたので、是非今後も継続して見守り続けてください。敬語を間違えなく使いこなせると、お客様にレベルの高い応対を届けることが出来ます。
 
 さらに、ソーシャルディスタンスについてです。この距離を守ったうえで、しっかり意識していただきたいことがあります。コロナ対策としてソーシャルディスタンスを保ちつつ、お客様にこの距離を感じさせない印象を持っていただく努力をすることです。コロナの関係で、今後時代の流れが変わることも大いに考えられますが、ソーシャルディスタンスありきとせずに、お客様の視覚に映る自分の強化に努めてください。

 例えば前述した【目で笑う】です。マスクの中でしっかり口元で笑っていないと、目だけで笑うのは不可能です。気持ちで笑って、口元で笑っているから目も笑えるのです。
見だしなみについては、名札が曲がっていないかチエックを細かくしましょう。首にかけるタイプの名札でしたら、裏返っていないか(時々見かけます)気をつけます。
髪型は乱れていないですか。前髪が眉毛を隠す長さではありませんか。その状態でお辞儀をすると、垂れた前髪が顔を隠してしまいます。これでは「格」を感じさせるお辞儀にはなりません。なお、お辞儀は背筋をまっすぐにして腰から折っていますか。たとえ【ようこそ】と言う気持ちが同じでも、気持ちを所作に出す出し方次第で、気持ちの量の伝え方が減ってしまいます。

 マスクしたまま、お客様とお話をするとき、口の開閉を意識していますか。意識せずに「いらっしゃいませ」と言ったとします。「マ行」は上唇と下唇をキチンとつけて発声しますが、それを怠ると「いらっしゃいませ」が相手には「いらっしゃいやせ」と聞こえてしまうこともあります。特にマスクをしたままの電話応対では、さらに気をつけてください。
 今の時期は、自分の応対について細やかに磨くことが出来るチャンスでもあります。新人さんを育てるあなたには是非この時期を逃さず、今まで以上に細やかなご指導を期待いたします。
 
■松尾友子氏
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