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第72回「話の聞き方」(よく聞いたからこそ湧く質問)

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「話の聞き方
◆「コミュニケーションをテーマにした社員教育の方法」◆

 
「よく聞く」の内容を、「相づち」や「アイコンタクト」そして「抑揚から真意を理解する」など具体的に説明して参りました。
仕事柄、会食の機会が多々ありますが、ある時、十人ほどの会食のメンバーの中に、往年の歌手のHさんがいらっしゃいました。主催者とHさんのやり取りで私が大変感心したのがHさんの聞き方でした。当時、私は「通信教育ビジネスコミュニケーション講座」のCDの準備をしていたので、その聞き方に、より意識を持っていたからかも知れません。相づちの抑揚、アイコンタクト、うなづき方、豊かな表情などが絶妙のバランスで同時進行しているのです!すばらしく聞き上手な方だと感じました。人間として立派な方なのだなという気持ちにもなりました。

上手な聞き方には、プラスアルファの印象を与える効果もあるということを改めて実感しましたが、その意味からも皆さんは「よい聞き手」になることをビジネスの中でしっかり生かしていただきたいと存じます。

今回は「よく聞く」から「よく聞いたからこそ湧く質問」についてお話致します。一生懸命に話をしている話し手に質問をするのは悪いな、質問しにくいなと言う気持ちを皆さんは抱いていませんか?単純に聞き逃したような質問では、あなたのビジネス能力が疑われてしまいます。ところが質問内容によっては、この方は内容をよく把握していると思われ、あなたの評価が高まったりコミュニケーションが深まったりするのです。

良い評価を生む理由は、話し手も時には話しながら話の道筋に迷うことがあるでしょうし、話す事柄そのものの理解が浅い場合もあるので、そのような箇所についてあなたが適切な質問をすると、その質問が話し手の思考の中で伝わる話し方の道しるべになり得ます。

また、質問の仕方について異なる角度で申し上げると、話し手が話しやすいように気配りのある質問をするということです。
例えば、小さな項目の質問から順番に大きな項目の質問をしたり、○○の質問について3つお答えいただけますか?のように、枠を設定してふるという質問の仕方もあります。話しては、このような質問をすることでとても答えやすくなりますね。

加えて、私も経験がありますが話す内容がふくらみ過ぎたり話の横道からさらに派生してしまい、目的地から遠ざかってしまうことがあります。そのような場合には話し手に話の本筋に戻ってもらうための質問も必要です。

このように考えると、「よく聞く」ということは、実は聞き手が話の主導権を握っているといっても過言ではないのかも知れません。「よく聞く」から、質問すをすることを含んだ「訊く」のスキルにできるとき、あなたのビジネス能力は社内で輝きを放つでしょう。


▼松尾友子講師の通信講座「ビジネス・コミュニケーション講座」CDはこちら
http://www.jmca.jp/prod/2168

 

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