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社員教育・営業

第136回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方57「気持ちのこもった来客応対や電話応対をするには」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
 

 前回、「ミスをくりかえさないためには」についてお話しました。今回は「気持ちのこもった来客応対や電話応対をするには」についてお話します。

 どなたも、私は気持ちのこもった応対をしていると感じでいると思います。ただ意識しなくてはいけないのは、「私」がどうかではなく、「お客様」が気持ちのこもった来客応対や電話応対だったと感じるかどうかです。『どちらが主役』かを、理解した応対が必要です。残念ながら「私」と「お客様」の感じ方の間には、ギャップがあります。自分は笑顔で応対しているつもりでも、お客様が「もっとにこやかに応対できないのかしら」と思えばそれがお客様の印象です。このギャップを理解した上で応対なさると、お客様の感じる応対のランクは上がります。
 来客応対には、環境整備も含まれます。最近私が体験したことを紹介します。➀患者の私(=お客様)は、処方箋をもらうため一ヶ月に一回通院しています。その病院は診療時間前に歩道のお掃除をしています。今回たまたまお掃除の時間帯に病院に行きました。病院の100mほど手前位のところで、お掃除している病院のスタッフを見かけました。思わず「こんな遠くまでお掃除をされるのですね」と声をかけると(病院までの歩道沿いには、通路と民家とお店が何軒かあります)「ここに、患者様用の駐車場がありますから。」と笑顔で答えてくださいました。『患者様が主役』の行動です。もちろん病院までの約100mの歩道にごみは一つもなく、私は有難いと思いながら通りました。②ある会社に研修に伺ったときのことです。玄関に入るとすでに担当者が笑顔で立っていて「松尾先生、おはようございます。お待ち致しておりました。」と背筋を正したお辞儀をしてから、素早く近寄ってきてくださいました。私が感じる担当者の素敵な「笑顔」と、綺麗な「お辞儀」(敬う気持ちを相手に伝えられる)と「自分から近寄って」くださるトリプルのお出迎えは、とても嬉しいものでした。瞬時のこの応対に、私はこの方のためにも一日頑張ろう!といつも以上に気合いが入りました。特に笑顔は、相手にわかる笑顔でなければなりません。すでにギャップがあることを書きましたが、そのためには、自分の笑顔を働く仲間にチエックしてもらったり、鏡の前で笑って、表情筋のどこまで動かしたら相手にわかる笑顔になるかを確認してください。
 ➀・②の例は、『主役が誰であるか』が良く理解出来ているからこそ出来る応対です。この一連の動きを見ただけでその方の一日の働きぶりは自然に見えてきます。きっと一日お客様のために動ける方と想像できます。是非あなたが『主役はお客様』であることを社内に浸透させてください。それでも時には、悪気なく自分中心になってしまうことがあるかも知れないので、気をつけましょう。お客様は敏感に「あら、形だけの応対ね」と感じとってしまいます。これは自分にとってではなく、会社にとって大きなマイナスです。
 さらに電話応対については視覚がカットされた状態でのコミュニケーションなので、対面の応対より難しいです。自分が実際にお客様とどのように話しているのかを録音して聴いて、話しぶりを確認しましょう。思ったより自分の話し方が一本調子なのに気がつきます。これは電話機を通すことで、抑揚が吸収されてしまうからです。電話で話すときは通常の1.5倍位の抑揚で話すと、主役のお客様が聞いたとき、気持ちのこもった自然な話し方と感じてもらえます。
 以前よりお客様が高いレベルの応対を求める時代になっています。『応対者があなたでよかった』と喜んでいただける『主役はお客様』を改めて心に刻む必要があります。
 
 
■松尾友子氏
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