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社員教育・営業

第81回コミュニケーション上手になる仕事の進め方 2

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆

 
前回、「仕事の進め方」に繋げるための準備段階があるということに触れました。
今回は、指示の受け方と出し方両サイドについてお話します。仕事の進め方には皆様がご存じの「報・連・相」がありますが、報告をする前には、その前に指示を受けて実行しています。
 
どちらの会社でも日常起こる、簡単な一つの指示の例です。
 
①係長「山田君、ちょっと。」
②山田「あ、はい。」 
③係長「このコピーをしておいて、全部で10枚だけど。今から二時間後に12名分欲しい。出来るかな?」    
④山田「かしこまりました。係長、二時間後ですね。」              
 
皆様はこのやり取りをどう感じますか。
実は両者に問題があります。まず①の係長の言葉ですが、前回「仕事の進め方」に繋げる準備段階があると申し上げたように、職種として立場が違っても、思いやる気持ちを表現すると印象がぐんと変わります。短いフレーズの中であっても意識があれば温もりのある言葉を瞬時に選択して入れることが可能です。
 
②の山田さんも係長の言葉を受けて発する言葉に違いが出てきます。(メモ用紙と筆記用具を必ず持参すること)③で係長は、最低の情報でしか山田さんに指示を伝えていません。これでは山田さんのやる気を引き出すことは出来ません。出来る限り仕事の全容を伝えることで、山田さんはこのコピー取りが何に繋がっているかを理解します。大事な仕事の一部を担っていることを知っていると、コピーをとる時の気持ちは全く違います。たかがコピーではなくなるのです。
④の山田さんは③で12名分のコピーが何に使われるかを理解すると意欲が変ります。例えば、資料を載せるコピー機のガラス面に汚れはないだろうかとか、一枚の資料の文字が細かすぎるのでA3に用紙を替えたほうがよいか質問できるようになります。ただ機械
的にコピーを取るのではなくなります。人は些細なことで変化しうるのです。
 
では、以上のような点をふまえたやり取りをお読みください。
 
①係長「山田君、今大丈夫かな。」
②(メモと筆記用具を持ってすばやく立つ)山田「はい、係長。只今参ります。」
③係長「君も知っている○○プロジェクトの会議が二時間後にあるのだが、その時使う資料10枚を12名分用意してほしい。うちの会社の今年度初の大型プロジェクトだからね。」
④山田「かしこまりました。係長、よろしいでしょうか。一枚目のこの資料ですが、少し活字が細かく見えます。いかがいたしますか。」       
⑤係長「そうだな。じゃぁ、読みやすいようにそれだけA3に。君は仕事が丁寧だから安心だ。」
⑥山田「ありがとうございます!念のため大事な資料ですので誤字がないか一度チェックさせていただいてからコピー致します。」
 
同じやり取りでも指示の出し方、受け方の違いで、仕事の進み方が見違えるように変わってくるのです。
 
 
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