「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
今回は、「仕事の教え方もコミュニケーション」についてお話します。時節柄、「新人さんへの仕事の教え方もコミュニケーション」についてお話します。
その意味で、教え方は瞬時相手が感じることを同じにする、を意識してください。同じ身だしなみ、同じ笑顔、同じ所作。少なくてもこの3点はしっかり教えてください。個を出す必要はなく、一つの会社のカラーを示すことです。型から入る、と言い換えることができるかもしれません。ここでは説明に、いつも「なぜ」を入れて納得を促します。背景に「何故」がないと持続がこころもとなくなります。
例えば私はよく、お客様に対しての笑顔や元気な挨拶は、先輩や上司と今すぐからでも勝負ができますと言っています。仕事の内容はそれなりにマスターするのに時間が要りますが、笑顔や元気な挨拶は違います。先輩のあなたが新人に笑顔を見せて、「なぜ笑顔が必要か」を説明し、新人に同じような笑顔や挨拶をしてもらい、出来具合を見て褒めることでその行為が新人の習慣になります。ここで大切なのは、相手をよく見て褒めるハードルの高さを変えることです。人によっての違いをよく見続けることも大事です。「あっ、今の笑顔、昨日より目元まで笑っていていいな!」のような言葉は関心を持たれ続けていることを伝えられる、相手にとってとても嬉しい言葉になります。ただ、最近の傾向として言われたことはするという指示待ち人間も多いので、考える習慣を持たせるために、「昨日よりよい笑顔は何を工夫したの?」のようにさりげなく発言の機会を一つでも多くあたえてください。この細やかなやり取りは、りっぱなコミュニケーションです。見守り続けることで教えることが見えてくるし、言葉にして伝えることが自然に増えます。「お手本をみせて、新人ができたら褒める」、教えることが何であってもこれを根気よく繰り返すことで、2人の間のコミュニケーションは知らないうちに重ねられ、ひいては絆となっていくのです。
さらに、気をつけていただきたいのは、今までのことと正反対ではないかと言われそうですが、教えすぎないということもあります。一から十まで丁寧に教えることで、新人さんが自ら考えることを妨げてしまうことも考えられます。教えることの一つ一つの項目に、本人が考える余地を残しておくというのが、教えるよいバランスかも知れません。
時代として新人さんが=若い方とは限りません。転職してきた新人さんの場合は、就業時間内はあくまで先輩として振る舞ってください。そして就業時間がすぎたら、人生の先輩として礼を尽くす対応がよいでしょう。若い新人さんであれ、そうでない場合であれ、教えることは自分が学び直せることですから、大変ためになります。そのような機会を持てたらラッキーと思い、是非頑張ってください。
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