今やインターネットで、自宅にいながらにして、
服もバックも買えるし、食事もデリバリーしてくれ、映画も音楽もミュージカルも楽しめる時代だ。
テレビに向かって、ゲームのコントローラーを振り回せば、
色んなスポーツや格闘技も疑似体験できる。
わざわざ街に出て、実際に触れずとも、何でもバーチャル(仮想)に体験することが可能になった。
しかし一方で、リアルに演じる者と観客同士で同じ時間と空間を共有しつつ、
共鳴し合うエネルギーを体感できるコンサートやお笑いなどのライブ・ステージが盛況だ。
映像はモニターから見て、音はスピーカーから聴けても、五感すべてでは感じられないし、
バイブレーションは伝わって来ない。
デジタルの技術が進歩すればするほど、アナログの本物の価値は高まって行く。
実際に行ってみなければわからないリアルな体験こそが
人生の思い出の1ページとして記憶に残るのである。
そういった時代を象徴するスポットが、日々大人気を博している、東京・六本木に点在する、
豪華絢爛の「ショー・レス」(ショー・レストラン)だ。
りゅうじんオススメの3つのジャンルを代表する超おもしろいお店をご紹介しよう!
※ショータイムの時間、予約状況、食事や飲物、料金については、直接、お店にお問い合せください。
◆「六本木香和」
上海万博でも大好評を博したスーパーハイテク歌舞伎ショー
上海万博の日本産業館でも披露され大好評を博した豪華絢爛のショーを堪能できるのが
「六本木香和」(かぐわ)だ。
六本木交差点から歩いて5分。昔の遊郭を模した店の暖簾をくぐり階段を上がると、
天高15メートルの巨大空間が広がっている。
幕が上がると、花魁(おいらん)やサムライなどに扮した美しいニューハーフと男女の一座が、
可動式のステージ上で宙づりや巨大風船の仕掛けを交えて繰り広げる、
スピード感あふれるスーパーハイテク歌舞伎ショーが繰り広げられる。
1時間ほどのショータイムに、日本の歴史や物語などをモチーフにしたユーモアと
ペーソスあふれる10種類以上のさまざまなストーリーがあり、
照明と音響の効果によって情感を盛り上げる趣向を凝らした演出に時が経つのを忘れてしまう。
きらびやかなステージ衣装を次々に早変わりで着替えたダンサーたちが、
時々刻々と高さや幅が変化する変幻自在の機械仕掛けのステージ上を所狭しと動き回る。
約半年ごとに出し物もキャストも変わるが、同じ出し物でも、生身の人間が演じ、
客席の反応によってもまた趣が変わってくるライブショーなので二度と完全に同じ舞台はない。
演じるほどに進化して行くので、何回見ても飽きることがない。
その素晴らしさは、はとバスのコースにもなるほどの人気で、
芸能人やスポーツ選手など日本のセレブはもちろんのこと、各国大使や世界のVIPも訪れるほどだ。
ショーが始まる前に「初来店記念」「デート記念」などとスタッフに告げれば、
ステージ上でダンサー全員と記念撮影(有料)が可能で、帰るまでに希望人数分の写真がもらえる。
一緒に来た人には黙っておいて、こっそりとスタッフに告げ、サプライズで驚かせるといい。
また、お気に入りのダンサーが見つかれば、ショーが終わった後のステージ上でのダンサーたちの挨拶の際に、
手を挙げてチップを渡す。
そして、終了後、そのダンサーが着替えて客席に降りて来た時に、一緒に写真(無料)を撮ることもできる。
「六本木香和」
http://www.kaguwa.com/
東京都港区六本木5-4-2
TEL:03-5414-8818
年中無休(年末年始を除く)
◆「ものまねエンターテイメントハウスSTAR」
本物よりも本物らしい抱腹絶倒のそっくりショー
各界のスターのものまねのショーで連日満員なのは、
文字通り、その名も「ものまねエンターテイメントハウスSTAR」だ。
六本木交差点から徒歩5分のビルの階段を下りた地下にある。
テレビのものまね番組には必ずといって良いほど出演しているカール北川氏が率いる
クリソッツのメンバーが演じる抱腹絶倒のステージは、何度見てもまた見たくなる。
鍛え抜かれたプロの技を持つエンターティナーたちが、
谷村新司、矢沢永吉、桑田佳祐、小田和正、氷川きよし、木村拓哉、ダウンタウンの浜田雅功、
松田聖子、森高千里、マイケル・ジャクソン、ジョニー・デップ、イチローといった
スターに扮する本格派のものまねは、本物よりも本物らしい(?)。
「ここまでよくやるな!」と思うほど、各演目ごとに趣向を凝らし計算し尽くされたショーは
非常に密度が濃い。
演者たちの熱演をサポートする効果的な音響、照明、舞台装置が観客を一体化させ、
店全体を爆笑と興奮のるつぼと化す。
日によって出演者が異なる上に、ライブ・ショーなので、同じメンバーによる同じ演目でも、毎回印象が異なるので、
同じ日に2ステージ連続で観たり、連日観ても退屈しない。
チップを割り箸にはさんで用意しておき、谷村新司の歌った直後や、矢沢永吉の2度目のステージの直後などに、
恥ずかしがらずにサッと手を挙げて渡すと反応がおもしろい。
時折、ショーの合間や最後に、カール北川氏が有名なアニメの何人ものキャラクターたちの吹き替えを一人でやる
オマケのショーも必聴必見だ。
ショーの終了後にはステージ上でエンターティナーたち全員と有料で記念撮影ができる。
誕生日などのお祝いの時には事前にたのんでおけば有償で素敵なケーキや花束を用意し、
ステージ上で特別に祝ってもらえる。(ケーキや花束なしでも可能)
ステージ終了後には、演者たちが客席に降りて来る。
この際に、お気に入りのエンターティナーを呼んで個別に無料で写真を撮るといい。
「ものまねエンターテイメントハウスSTAR」
http://officeminami.com/star/star.html
東京都港区六本木3-8-15 瀬里奈ビレッジB1
TEL:03-3796-1717
定休日 :毎週日曜日・祝祭日
◆「バーレスクシアター六本木」
カップルや女性同士も楽しめる魅惑のレビューショー
レビューショーで東京一の人気を博しているのが「バーレスクシアター六本木」である。
「東京ミッドタウン」の向かいのビルの5階までエレベーターで上がると、
エントランスに女の子たちの写真が飾られている。
ドアを開けると、前にはステージがあり、広い客席が広がっている。
店内には健康的なコスチュームを着た20人ばかりの女の子たちがいる。
ショーが始まるまでは少し広めのガールズバーといった感じだが、一たびステージが幕を開けると
店内は一気にヒートアップ。
眼前にまばゆいばかりのめくるめく世界が展開して行く。
曲ごとに異なるきらびやかなコスチュームに身を包んだ女性ダンサーたちが次々に繰り出す
ダイナミックなダンス・パフォーマンスは圧巻だ。
レーザー光線と各種の出し物を駆使した華麗な演出に時が経つのも忘れて見入ってしまう。
その美しさと楽しさから男性のみならずカップルや女性同士の客も多い。
一晩に2ステージから3ステージのショーが行われるが、
毎回、異なる出し物があるので、ずっといても楽しめる。
また、日によってダンサーや演目も異なり、頻繁にショー・チェンジが行われるので、
いつ何度行っても飽きることがない。
ショーのラストには、「踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なりゃ、踊りゃな損損」と言うように、
とにかく、ステージに皆で上がり、見よう見まねで他の観客とダンサーたちと一緒に踊るべきだ。
ショーが終わると、入れ替わり立ち代わり女の子たちが客の一人一人と握手して回る。
「リオン」(1リオン=100円)という、このお店だけの紙幣があり、
事前に買っておき、チップとしてダンサーに渡したり、
ショーの合間に行われる美しいポールダンスの後の余興のお礼に使うといい。
お酒のボトルを入れると、ステージ上で、ダンサー全員によるスペシャル・ダンスが受けられる。
接待や記念日、友人を驚かせたい時には、そのダンスの際に、
スタッフにこっそりとその人の名前を告げて、サプライズでステージに上がってもらうと
大ウケするに違いない。
「バーレスクシアター六本木」
http://burlesque-roppongi.com/
東京都港区六本木 7 – 13 – 2 アーバンビル4F
TEL:03-6447-2037
定休日 :毎週日曜日・祝祭日
◆新エリア「オフブロードウェイ東京」が形成されつつある!
ニューヨークでは、大規模な劇場が並ぶブロードウェーに対して、
実験的なショーや劇を上演する小規模な劇場群を「オフブロードウェイ」と呼ぶ。
近年、東京でも、歌舞伎座や演舞場、オーセンティックな劇場が立ち並ぶ銀座周辺に対し、
六本木周辺に、上記のような新感覚の工夫を凝らしたさまざまなショーを披露し、国内外の老若男女を惹き付ける
「ショー・レス」が集積して来ている。
六本木に、言わば、「オフブロードウェイ東京」とも呼べるエリアが形成されつつあるのだ。
それは、バーチャル(仮想)の世界がどんどん広がり、何でもネットで手に入る時代における、
「街の魅力と価値とは何か?」という根源的課題に対して、東京の街が自然発生的に産み出した一つの解答である。
いかにバーチャルの世界が広がっても、目の前で生身の人間が創り出すリアルな感動にはかなわない。
前述の3つの「ショー・レス」に行けば、演じる者たちの一生懸命さに心を打たれ、誰しもが元気をもらえる。
非日常の時間と空間の中で、演者、スタッフ、観客が一体になって創り出す、その時その場にしかない"ワールド"こそが、
リアルな街の醍醐味なのに違いない。
百聞は一見に如かず。
ぜひ、「オフブロードウェイ東京」で、めくるめく魅惑の「ショー・レス」を体感していただきたい!