menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第148号 美味しくなければ、代金は返金します

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 「美味しくなければ、代金は返金します」のフレーズを入れた食品通販広告のCPR 値は438 円。

 私の顧問先企業における、今年上半期の最高実績の数字である。このようなキラーコピーを使った返金保障は、通販ではオーソドックスな販促手法の一つだ。

 これは、通販発祥の地であるアメリカから始まったもので、当時、靴屋であったノードストロームが、無期限の返金保障を謳ったことに端を発している。

 シアトルの一靴屋だったノードストロームは、今では全米最大の高級デパートに変貌したが、顧客サービスの徹底などに裏打ちされた企業理念は受け継がれ、現在も高品位のカスタマーサービスを提供する企業として知られている。

 現在、この返金保障は、お試し商品や基幹商品の通販広告で使われるケースが多く、ネームバリュー のない企業が消費者に強くアピールする手段として定着。

 とくに、通常は返品不可となる食品に関する返金保障は、迷う消費者の背中を押す大きなベネフィットとなっている。

 この手法を、外食大手のワタミが、開業20 周年のキャンペーンとして、主力の居酒屋「和民」で試み ている。

 お薦め料理を気に入らない来店客に全額払い戻すこのサービスは、9 月末まで全国の和民380 店で実施。産地直送の魚や自社農場産の野菜を使い、「料理の味や食の安全に自信があることをアピールする」とし、その返金率を0.2%以下と見込んでいる。

 通販の返品率が1%以下であることを考えれば、この数字は妥当ラインだろう。

 通販においても返金保障は、商品への“ 絶対的自信”の表れであり、「顧客第一主義」の証しでもある。

 確実にレスポンスが高まるこの手法を使うためには、前述の食品通販企業やノードストローム、そして和民のように、まずこの“ 絶対的自信”の醸成から始めるべきである。

 

第147号 消費者に支持される理由前のページ

第149号 1,000品目次のページ

関連記事

  1. 第230号 ベトナム経済を支える「越僑」とは

  2. 第186号  宅配便の料金値上げの実態

  3. 第274号 820億円

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. ブランド

    <事例2 アリアケジャパン(B2B)>業務用市場で圧倒的な力を発揮し、食品メーカ...
  2. 仕事術

    第135回 専用製品で子供のヘッドホン難聴を予防!
  3. 健康

    第1回 経営者・リーダーにこそ「氣」が不可欠
  4. 社員教育・営業

    第57講 クレーム担当者が疲弊しない成功の極意(3)
  5. マネジメント

    第315回「キャンプ」初体験
keyboard_arrow_up