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戦略・戦術

第165号 7300億円

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 この数字は、アマゾンの去年1 年間の日本市場での売上高である(78 億ドルを直近の為替レートで換算)。
 
 これまでアマゾンは、国別の売上高をオープンにしてこなかったが、このほどアメリカの証券取引所に提出した年次報告書の中で、初めて日本での売上高が明らかとなった。
 
 それによると、日本での2012 年の売上は、前期比18.6%増となり、全世界のおよそ12%にあたる規模に成長。日本で事業を展開するネット通販企業の売上高としては最大であり、名実共にアマゾン・ジャパンがネット通販を牽引するトップ企業であることが証明された。
 
 本・CD・DVD から、家電製品や衣料品、日用品、ヘルスケア、食品など5,000 万品目以上を取り扱うアマゾンは、自社小売りに加えて、07 年からモール事業に進出。
 
 現在約2 万店がアマゾンの中で販売を行っており、出店数は国内3 位の規模に成長している。近年は、家電量販店や大手専門店の出店に加えて、中小事業者の出店も目立ってきており、全国11カ所の物流拠点からの当日配送や、顧客の購買データを基に、おすすめ商品を紹介するレコメンド機能などにより、コアな利用者を着実に増やして高成長を続けている。
 
 一方、日本のネット通販の先駆者である楽天の売上高も、去年は前年比15.1%増の約4,434 億円と、営業利益・経常利益ともに過去最高を更新している。とくに「楽天スーパーセール」をはじめとする企画が好調で、ポイント制による顧客囲い込みや購買促進策が売上拡大に奏功している。
 
 この2 強がネット通販市場では際立った存在となっているが、楽天の売上は、通販モールに出店した店からの手数料が中心であり、自社で商品を仕入れて販売する売り方をメインとするアマゾンとはビジネスモデルが異なる。
 
 そのため、2社の売上を単純比較しても仕方ないが、一つの目安となる流通総額は、楽天が1 兆3,000 億円、アマゾンは9,000 億円程度と推定されている。 
 
 二桁成長が続く日本のネット通販市場は、スマホの普及などで、さらに拡大傾向が強まっており、その市場規模は今年、10 兆円を突破すると見られている。
 
 後を追う「ヤフーショッピング」「DeNA ショッピング」は、流通総額は堅調に推移したものの、成長率は鈍化しており、モールによるネット通販は、この2 強体制がより鮮明になっている。
 
 ネット通販市場は、今後、圧倒的な商品数、完璧な受注処理システムと物流、そして集客の仕組みを整備している、資本力を持つ大手企業による寡占化が進行することになるだろう。

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