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教養

第54回 『職場がイキイキと動き出す 課長の「ほめ方」の教科書』 (著:船見敏子)

眼と耳で楽しむ読書術

先日、ニューヨークを始め、全米5都市をまわってきました。
 
アメリカ人と接していて感じるのは、
"非常にほめるのが上手い"ことです。
 
よく知っている間柄であれ、初めてであれ、
通りすがり程度であれ、
ごく自然にほめ言葉が出てきます。
 
当然ながら悪い気はしませんし、
こちらも影響を受けます。
 
しかし、日本に帰ってくると
アメリカにいる時のようにはいかないのですが(笑)
 
日本人はほめるのが苦手、と言われているのを
改めて実感する次第です。
 
近年、ほめることの重要性が説かれるようになり、
関連するセミナーや書籍もかなり増えてきました。
 
しかし、まだまだ浸透しているとは言いづらいのが現実。
 
では、なぜほめるのが苦手なのでしょうか?
 
その答えになるのと同時に、
改善と習慣化に大きく役立つのが
今回紹介する
 
『職場がイキイキと動き出す 課長の「ほめ方」の教科書』(著・船見敏子)

tu54-1.jpg
 
です。
 
 
本書は、ほめるのが苦手な日本人にとって
まさに教科書といえるもの。
 
たとえば、ほめることができない人は
「相手を見ていない」と著者は言います。
 
「私の部下にはほめるところなんかない」という人がいますが、
ほめるところがないのではなく、関心をもって相手を見ていないだけ、
とのこと。
 
部下をイメージや先入観で見るのに慣れてしまって
いつの間にか、きちんと見なくなってしまっていませんか?
 
見ていなければ、ほめることはできませんよね、当然。
 
・部下を育てるほめ言葉とは、いかなるものか
・自信がない部下に自信をつけさせるには
・メンタル不調の防ぎ方、ストレスの減らし方
・職場をイキイキさせる"ほめ相撲"
・すぐに結果が見える効果的なほめ方
・上司のほめ方……etc
 
日々の仕事の中で盲点となっているところや、
目からウロコの内容が、たっぷり記述。
 
ほめるのと対極にある、叱り方について書かれているのもいいですね。
 
また、ほめるのが苦手な場合、
単にほめ言葉のボキャブラリーが少ないだけ、という可能性もありえます。
 
そこで、本書巻末には、50音順のほめ言葉辞典も載っているのが
特筆もの。
ほめ言葉のバリエーションが増えることで
ほめやすくなることもあるはずです。
 
何より、ほめ言葉1つで、できない部下が"できる部下"に
変わったら、どんなに素晴らしいことでしょう!
 
課長はもちろん、経営者、リーダー、親、教師など
人を育てる立場にある人、ぜひ読んでみてください!
 
大きな力になるはずです。
 
尚、本書を読むときに、おすすめの音楽は
 
『Greatest Hits』(演奏:トム・ペティ&ハートブレイカーズ)

tu54-2.jpg
 
です。
 
日本での知名度こそ低いですが、ロック殿堂入りも果たした
アメリカを代表するベテランバンド。
 
ほめるのを得意とするアメリカの空気を感じながら、
心の元気を充電。ぜひご一緒にどうぞ。
 
では、また次回。
 
 

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