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人事・労務

第47話 改定高年齢者雇用安定法が4月に施行されました

「賃金の誤解」

 60歳定年後に無収入の人が出ないように65歳までの雇用を義務付ける改正高年齢者雇用安定法が2013年4月1日から施行されました。たとえ就業規則に継続雇用の対象者を制限する定めがある会社であっても、希望する従業員全員の雇用を年金受給開始年齢(最終的には65歳)まで確保しなければなりません。
 
 継続雇用に際しては、雇用は退職金精算後の有期の労働契約であること、賃金は仕事に対して支払うべきものであり、基本的には過去の功績に基づいて支払われるものではないことについて理解してもらうことが大切です。つまり給料は担当する仕事の市場価値を念頭に置き、仕事の難易度を考慮するとしても、ノーワークノーペイ、時給から計算を積み上げる日給月給の嘱託契約であることをしっかり説明しておかなければなりません。
 
 それでも本人と事業主の間で賃金と労働時間の条件が折り合わず、継続雇用が拒否された場合はどのように考えるべきでしょうか。
 
 高年齢者雇用安定法が求めているのは、継続雇用制度の導入であり、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではありません。事業主の合理的な裁量の範囲の条件提示であれば、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。
 
 次に、定年後の就労形態をいわゆるワークシェアリングとし、それぞれ週3日勤務で概ね2人で1人分の業務を担当とすることは可能でしょうか。
 
 高年齢者雇用の安定を確保するという高年齢者雇用安定法の趣旨を踏まえたものであり、事業主の合理的な裁量の範囲の条件であれば、定年後の就労形態をワークシェアリング(パートタイマー)とし、勤務日数や勤務時間を弾力的に設定することは差し支えないと考えられます。(厚生労働省ホームページより)
 
 ある経営者から「雇用を年金受給開始年齢(最終的には65歳)まで伸ばすのであれば、退職金の支給日も延ばせるのでは」と質問がありました。
 確かに正社員の定年に際して支払うべき退職金を雇用終了日まで伸ばすことは可能ですが、それは定年を延長することを意味します。
 
 「改定高年齢者雇用安定法は定年延長や定年制廃止を求めているものではありません。60歳定年、退職金精算後の仕事の中身と給与金額についての判断は会社に任されていますから、担当する仕事の難易度、責任の重さ(責任等級)を基準に時給を設定し、本人の希望を含めて勤務日数や勤務時間を弾力的に設定できるようにしておくべきでしょう」。とお答えしました。

 

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