menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第五十八話 「人生は出逢い、ご縁に感謝」(南富士産業)

社長の口ぐせ経営哲学

企業の盛衰は“人材”で決まるといっても過言ではない。
屋根・外装工事を手がける南富士産業株式会社(本社・静岡県三島市)は、
“人づくり”に執念を持ち、実績を上げている“人材創出業”を目指すユニークな企業である。
工事量日本一を誇る屋根・外壁工事の事業のほか、特許八角形住宅の事業、
健康食品・オリジナルスイーツの食品事業など、多角的に展開している。


杉山定久社長
の 人づくりは30年以上になる。
「人がいないなら、人を育てよう」ということで始まった、明確な人づくりの経営信条を持つ。
国内を始め、海外の人材育成への 着手も早かった。
30年前から、中国への古本の寄贈から、杉山種まき奨学金制度まで、民間レベルでの中国交流を図っている。
4年前から、武漢、北京、西 安、広州などに現地の大学生を経営幹部に養成する私塾
「グローバル・マネジメント・カレッジ(GMC)」を開設、卒業生が日系企業に送り込まれている。


豊富な人材、豊富な人脈も同社の最大の特徴である。
同社の新規事業の一つが、中国の鉱物資源を日本に輸出する資源ビジネスである。
現地との太いパイプ(人脈)と資源に関する豊富な知識を持つ人材がいて成立するビジネスである。
中国は地下資源が豊富に眠っている国である。
しかし、中堅規模の同社が、商社やブ ローカーを通さずに、直接販売するという、コストパフォーマンスの
高いビジネスを実現することができるのは、中国人脈とそれを達成できる優秀な人材を育成 してきたことにある。


杉山社長は「ピンチはチャンス」「人の行く裏に道あり、花の道」が好きな言葉である。
社員教育の一環として、「BOOK購入書」の制度を設けている。社員が申請すれば、本代を会社が負担するというもの。
さらに、その本を中国へ、古本寄贈と いう、本の二毛作を実施している。
同社のもう一つの経営理念が「夢のある会社にしよう!ONLY1、NO.1」である。
小さくてもキラッと光る、「知恵の大企業」づくりを目指している。


だから、特許八角形住宅も「ONLY1」の考えに基づいて展開されている住宅事業である。
特許八角形の住宅は資材費のコストダウンと強度の高い優れた建物である。
土地の活用にもなり、耐震性もあるというユニークな住宅である。
さらに、高気密高断熱で2×6の骨太構造であるフィンランド住宅の事業展開も行っ ている。


「人生は出逢い、ご縁に感謝」
が杉山社長の口ぐせである。
「人を育て、ビジネスを創り出す新しい産業」づくりを目指す南富士産業株式会社は、
徹底した“人づくり”を続けている企業として、注目と期待をされている企業である。
常に言われてきているが、人材を育てたところが最後は勝つ、ということである。


 

                                                             上妻英夫

第五十七話 「寝てる間も考えるくらいでないと、考えてるとは言わん」(京西陣 菓匠宗禅)前のページ

第五十九話 「何でもできる人材に」(桔梗屋)次のページ

関連記事

  1. 第三十五話 最初は寝る暇も惜しんで頑張ろう(誠志堂マイヤーズ)

  2. 第四十三話 「必要なものしか残らない。要らないものは捨てられる」(ミマスクリーンケア)

  3. 第四十二話 「適地、適作」「適材、適所」(農業法人みずほ)

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. キーワード

    第33回(普段使いを意識させる)「Freiheit フライハイト」
  2. 人間学・古典

    第23人目 「大久保利通」
  3. マネジメント

    故事成語に学ぶ(2)天下三分の計
  4. 社員教育・営業

    第24講 カスタマーハランスメント対策の実務策⑪
  5. コミュニケーション

    第50回 季節の挨拶で心の距離を縮める
keyboard_arrow_up