menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第六十九話 「仕事に真剣になるのではなく、お客様に真剣であれ」(ピアンタ)

社長の口ぐせ経営哲学

飲食業界も厳しい状況が続いているが、開店以来12連続で売上げを伸ばし続けている成長するカジュアルレストラン
がある。有限会社ピアンタ(東京・北区)は5店舗のカジュアルイタリアンを経営する元気企業だ。
中心の店である「カジュアルイタリアン ピアンタ板橋店」は、「イタリアンを気軽に楽しんでいただける、隠れ家的レストラン」
「安くておいしくて、ポップで陽気な店」というイメージを持つ。


「ピアンタの心得」と題した経営理念があり、「心のこもったおもてなしと快適な空間・空気感を提供することを信条とする」
「地域に根づき、店舗運営を通じ て豊かさ、笑顔、幸せに貢献し、常に必要とされる」「飲食店から日本を活性化させ、
日本中を明るく元気にする」が掲げられている。


同社は心得を単なるスローガンではなく、日常の仕事に活かしている、実践目標に近い経営理念である。
同店の特徴は独特の接客力と従業員教育にある。同店の 接客力の真髄は何か。「お客さまが求めていることに、
スタッフが気づく能力こそ、顧客満足度を上げる重要なポイントです。現場重視でやっています」と取締 役の伊藤秀樹氏。


スタッフの気づき能力を育て、スタッフ同士の交流促進を図ることを目的に、同店では開店10分前の朝礼ミーティング、
ランチの終礼ミーティング、夕礼ミー ティング、閉店前の終礼と、1日4回、短いミーティングを大事にしている。スタッフが
顔を合わせて、店で起こったことを報告し合う。具体的な話を通して、 経営理念の確認を共有するミーティングである。


陣頭指揮を執る伊藤秀樹取締役は 30代の若い経営者である。
社員のモチベーションを上げるために「仕事(作業)はしないで、志事をしろ」と檄を飛ばす。
志事とは、思いを込めて、気持ちを 込めてやろう、という意味を含んでいる。キッチンのスタッフに対しても、「仕込み」ではなく
「志込み」の精神を訴えている。思い、気持ちを込めれば、マン ネリを防ぎ、味も変わってくるという。


ホールスタッフに対しても、人を迎える気持ちを大切にするよう呼びかけている。
「仕事に真剣になるのではなく、お客様に真剣であれ」が口ぐせだ。
お客様にどうしたら喜んでいただけるか、人として当たり前のことを大切にしている。
前向きで、明るく、現場感覚を活かした同店は常連客が多く、口コミでリピート客づくりが増えている。

 

                                                             上妻英夫

第六十八話 「やるしかない」(JR東日本ウォータービジネス)前のページ

第七十話 「真似をしないこと」(カーメイト)次のページ

関連記事

  1. 第二十二話 なぜを追求する精神を持て(センサップ)

  2. 第四十四話 「ツベコベ言わないでやれ」(やまやコミュニケーションズ)

  3. 第九話 現場主義で行け!(クインビーガーデン)

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 不動産

    第88回 「 LD 」「 洋室 」「 和室 」等全ての「 居室 」をエアコン設置...
  2. 社員教育・営業

    第65講 クレーム対応のルールを間違って理解しているから失敗する(5)
  3. 社員教育・営業

    第170回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方92「来客応対と訪問マナーに...
  4. マネジメント

    南極点を目指したスコットとアムンセンにみる生産性向上の「ストーリー」
  5. 健康

    第10回 大沢山温泉(新潟県)寒い冬こそ情緒あふれる「雪見風呂」へ
keyboard_arrow_up