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戦略・戦術

第242号 4万5,000店

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 この数字は、日本国内で電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」に対応できる店舗数の目標値である。中国ネット通販最大手のアリババ集団の関連会社で、電子決済サービス・アリペイを手掛けるアントフィナンシャルサービスグループが明らかにしたもので、日本で同サービスを利用可能な店舗数を2017 年中に現在の2 倍の4 万5,000カ所に増やすという。
 
 アリペイは、中国人を中心に約4 億5 千万人の利用者がいるとされ、これまで訪日客が多く訪れる百貨店やドラッグストア、家電量販店などを中心に普及してきた。最近は、地方を訪れる旅行客も増えてきたため、地域の個人商店や商店街、地方空港にある店舗などに対象を広げて一気に拡大したい考えで、個人商店に専用の決済端末の導入を呼びかけるほか、利用者が決済時に読み取るQRコードを表示したシールなどを配布するという。
 
 すでにコンビニ大手のローソンでは、アリペイの決済を全国の13,000店舗に導入している。ダウンロードしたスマホのアプリで2 次元バーコードを表示させ、店舗側が読み取ると支払いが完了するという手軽さで、日本円での買物が自動的に人民元に換算されて決済される。
 
 この他、中国人客に人気が高い無印良品や銀座三越も導入済みで、ほかの電子マネーと同様にアリペイを使えるようになっている。タクシー大手の日本交通も、今年の春節から東京地区の約3,500 台でアリペイに対応している。
 
 スマホ決済については、日本では「楽天スマートペイ」、「アップルペイ」、「Square( スクエア)」、「Coiney( コイニー)」、「Air PAY( エアペイ)」、「LINE ペイ」、中国では「WeChat ペイ」などの参入が相次ぎ、昨年辺りから熾烈なシェア争いが繰り広げられている。
 
 スマホ決済は、iPhone やAndroid などのスマホを利用してのクレジットカード決済が可能で、導入が簡単、手数料が安い、入金が早いといったメリットがある。政府は、2020 年のオリンピックに向けてキャッシュレス社会の実現を目指しており、電子マネー後進国の日本においても、スマホ決済が標準装備される時代がやってくるだろう。
 
 
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