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第191話 「キャッシュフロー(使える金)が 増えれば借金を返済できるのです」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

 御社は現預金が月商の6か月分も銀行に置いてありますが・・・・?」

 

 「はい 先生もおっしゃるように経営は いつ何が起こるかわからないので 先生のおっしゃる 『まさかの坂』 の為に積んであるのです」

 

 「まさかの坂がありますよ!   と申していますが、御社の月商の6か月分のお金 これは銀行から借りて積んでいるだけではないのですか? 自分の金ではなく 銀行のお金でしょう・・・・私は そんな事は勧めておりません」

 

 「しかし 有名な経営コンサルタントの〇〇先生も 税理士の〇〇先生も 著書で勧めておられますよ。銀行から借金のない会社は まさかの時には 金を貸してくれないと!」

 

 「そんなバカなことはありません。無借金の会社は コロナショックの時も優良会社には銀行から行員が飛んできて いくらの枠を準備しましょうか! と言ってくるのですよ!」

 

 私の関係先で無借金の会社が多くありますが、借入に困ったことはありませんし、豊かな現金の運用を銀行と証券会社がタッグを組んで運用してくれていますよ。

 

 上場会社や非上場の優良会社には無借金の会社が多くあります。それらの会社は銀行から借入出来ないのでしょうか?

 

 現預金は 月商の50%もあればいいのですよ。月商の50%あれば 月中に100%売上が入金され、出金も月中に出ていくのではないでしょうか?

 

 経理会計担当者は 足らずの時に困るからと言って 多め多めに現預金を置きたがります。そんな急に予想より出金が急にあることなど めったにありません。

 

 不足の時のために「当座借越契約」をしているものなのです。

 

 現金が余れば 借入返済に充てればいいのです。

 

 キャッシュフロー経営をすれば お金が増えます。

 

 長期借入金でも中途返済も可能にする契約をしておけばいいのです。

 

 銀行では 中途で返済すると違約金を取る銀行もあるのです。とんでもありません!

 

 使えるお金のキャッシュフローの計算式は減価償却 + 営業利益(銀行のルール)ですが、特損を出して 当期の法人税が少なくなれば キャッシュフロー(使えるお金)は返って大きくなります。

 

 実質金利計算式をご存知ですか?

 

                     支払金利  -  受取利息

 実質金利率 = ――――――――――――――――

         有利子負債  -  現預金金額

 

 この計算をしたことがない経営者が多いです。これが マイナスになる会社があるのです。

 

 いったい 自社の為に働いているのですか? 銀行の為でしょうか?

 

 借入金は借りるだけ多く借りても、毎月の借入の返済金の支払いがおこってきます。「まさかの坂」が起こった時、売上が激減し資金繰りにたちまち苦しむことになるのです。借りるだけ借りていれば追加の借入には応じてくれません!

 

 多くの倒産会社を私は見てきて、私は必要以上に借金はするな! と 申し上げているのです。

 

 短期借入金は運転資金と言われています。現金回収ビジネス、回収の早い会社では不必要になります。長期借入金は投資資金として必要になります。しかし、5年.7年.15年と支払いサイトはどう選びますか?

 

 自己資本の少ない会社は、長いサイトの期間を選べません。銀行は5年でどうですか? と言ってきます。

 

 経常利益が黒字であれば経営は安泰ですか?

 

 自らの力、営業キャッシュフローを頭に入れなければ倒産の危機に飲み込まれるのです。

 

 キャッシュフローは、 P/L(損益計算書) の理解より B/S(貸借対照表)の理解無くして出来ないのです。

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