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後継者

第28回 相続税対策に役立つ新資産管理ソフト

欧米資産家に学ぶ二世教育

相続税対策の第一歩は自己資産の把握から始まる。
相続税上昇気運のおり、年月をかけて対策を実行、その効果をモニターし、時に新たな手立てを講ずる必要がでてこよう。
特に事業が絡む場合は企業の存続にかかわる大問題で、
つつがなく継承できるか相続税評価のこまめなチェックが欠かせない。

こうしたニーズに対して有効な資産管理ソフトがキャピタル・アセット・プランニング社により開発された。
社長の北山雅一氏は公認会計士・税理士で、事業承継を始めとするファイナンシャルプランニングの第一人者である。

このソフトは、金融資産に加え不動産、自社株、生命保険の時価評価を可能にし、
いわば家計のバランスシートを月次ベースで(或いは必要に応じて)更新していくものである。
相続税対策、事業承継は10年、20年のスパンで考えるべきものなので、効果の検証が必須。
是非ともこうした「どう継承させたいか自分の意思を実現させる」手段を持ちたいものである。

作業はすべてマニュアル化されているとはいえ、初期段階ではインタビューを
通じた詳細な家族(孫も含めた)に関するデータ収集が必須である。
ファミリーミッション、子弟に望むこと、老後の過ごし方等の情報、金融資産の全容とともに運用の目的やリスク資産の配合度、
投資期間に関する質問形式でのデータ取得、更に生命保険、不動産、自社株の評価に必要なデータの収集が行われる。

基本データがそろった段階で資産評価が行われ、金融投資に関してはポートフォリオ組み替えが提案される。
相続税に関しては家族全員の相続税額を算出して、納税可能性分析を行い、それに基づいて対策を講じていく。

北山社長は主なユーザーとして会計事務所を想定しているが、資産家を抱える金融機関にとっても有用である。
またキャピタル・アセット・プランニング社もサポートしてくれる。

このソフトは特に日本人の事業家や医師などの富裕層向けに開発されたものであり、
自社株(医療法人出資持分)、不動産、保険の評価を含んだものになっている。
後継者から「一体相続税が払えるかどうか心配で」という相談をよく受ける。そんなニーズにも応えられそうだ。  

榊原節子   

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