menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

社長業

Vol.92 「人に仕事がつく、仕事に人をつける」

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 詭弁でもなんでもなく、人と仕事の関係を考えてみると、タイトルの通り2通りの関係が成り立つ。
 
 既に、中堅企業に育って、仕事の内容、レベルが明確になっていれば社長もこのテーマで悩むことなく、「当たり前じゃないか」ということになるが、成長途上の企業では、人に仕事がついているだけに悩みが多い。
 
 実際の現場では、所長やリーダー、課長が人事異動、また退社などで替わると仕事の方針や、やり方、重要事項なども大きく変わってしまい社員の混乱も相当に起こっている。
 
 解っていても、人材の人数も限られているし、ベテラン幹部を簡単に入れ替えることもできないし、即戦力として中途採用を計画しても本当に有用な人材に出会えるのは、体験的に1割、2割でしかない。
 
 これでは、該当する人材を適時に据えることは難しい。
 
 しかし、社長として企業成長は、待ったなしだし現場を回していくしかないが、あらゆる面で品質を保ちつづけることは、もっと難しい。質の低下が業績ダウンの引き金となる。
 
 抜本解決は、戦略の方向性が決まっていれば、一刻も早く必要な資質を持った新卒の採用に動き、プロパー社員を育てるしかない。これに気がついて、社長が 動き出さないと、いつまでも人に仕事がついて、人材不足病から抜け出せない。中堅企業へ伸びるかどうかの大きな壁だと思う。
 
 業績が伸びていて、現場の混乱の声が社長に届いていなければもっと悲惨だ。急に足元をすくわれてしまう。粗利率の低下、既存店売上の低下、退職率の増 加、クレーム、汚れ、など目を凝らし、耳を最前線に向ければ予兆は掴める。全体業績に目を奪われないことが、大切な先手対策だ。

 

Vol.91 「2006年の重点戦略の変動点はどこですか?」前のページ

Vol.93 成功体験と思い込みの罠次のページ

関連記事

  1. Vol.76 「志が最強の武器」

  2. Vol.18 事業の後継が完了する時

  3. Vol.74 「インターンシップ」への取り組み

最新の経営コラム

  1. #2 一流の〈相談乗り力〉-相手になりきって聴く-

  2. 第49回 「お客様第一主義」の根本

  3. 第213回 少数株主からの買取請求を阻止せよ!

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 新技術・商品

    第48話 一芸特化型のキッチン家電が今年も人気
  2. キーワード

    第62回(「イベントを出し惜しみしない 昭和浴場」)
  3. 経済・株式・資産

    第174回 北京街頭で見た「3減3増」
  4. 製造業

    第311号 自社の実力は、モノづくりの6段階のレベルで把握せよ(7)
  5. 人間学・古典

    第29人目 「織田信長」
keyboard_arrow_up