EVの普及が加速
米カリフォルニア州は過去5年間で新車販売に占めるEV(電気自動車)の割合が2%から22%に急増している。2023年4〜6月のEV新車販売は70%増で、新車に占める割合は22%となっている。
この時期のEV販売台数を国別に見ると、中国(1,206,316台)、アメリカ(285,360台)、ドイツ(127,823台)、イギリス(78,194台)となっているが、カリフォルニア州は109,069台なので、イギリスより上の4位に相当する。
カリフォルニア州は普及率が5%を超えてから普及が加速しており、カリフォルニア州から3年遅れで同じような動きをしている全米も今後急速に普及する可能性があり、2026年に新車の1/4をEVが占めるという予想も出ている。
■TESLA
EVの先頭を走っているTESLA(テスラ)が7月14日に発表した2023年4〜6月期決算では、粗利益率が18.2%と前期の19.3%から低下して4年ぶりの低水準となったが、これは積極的な値下げによるものだ。
TESLAの納車台数は値下げにより過去最高の46万6,140台(前年同期比83%増)となり、アメリカでのEVのシェアが60%、カリフォルニア州ではトヨタを抜いて最も売れた自動車メーカーとなった。TESLAは営業利益率も9.6%に落ちたが、トヨタ(7.3%)、フォルクスワーゲン(7.9%)、GM(6.6%)に比べると高く業界トップで、純利益も前年同期比20%増の27億ドル(3,700億円)となった。
これはディーラーなどの販売店を持たずにネット直販し、広告宣伝もしていないためで、新しい時代の売り方だ。
また、TESLAの高速充電器「スーパーチャージャー」は、フォード、GM、ボルボ、メルセデス・ベンツ、日産などが採用を決めており、業界標準になりつつある。「スーパーチャージャー」ネットワークは、5,000の充電ステーションに4万5,000台の充電コネクタを持っており、これが1,000億ドル(14兆円)の価値という評価もある。
今年の世界的ガソリン価格の上昇はEVシフトを加速する要因になると思われる。
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●TESLA・スーパーチャージャー サポート
https://www.tesla.com/jp/support/supercharger