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人事・労務

第5話 会社を守り、社員を育てる賃金・人事制度のあり方3原則

「賃金の誤解」

  賃金人事制度、加えて評価制度を総合的に定める目的は好不況を乗り越え、会社と社員がともに成長して行くことであり、永く使える完成度の高い制度でなけれ ば導入する意味がありません。
 
 「就業規則」「給与規定」が整えられ、「納得性の高い成績評価制度」「報われたと実感できる賞与配分」そして「理にかなった賃金人事制度」が 運用され続けてこそ好循環は実現します。それは同時に経営者が賃金決定の苦悩から解放されることであり、社長に安心して経営に専念してもらうために、以下 3つの原則を満たした賃金人事制度であることが必要です。
 
1)分かりやすい
2)運用しやすい
3)永く使える
 
 従業員にとって分かりやすく、理解できるシンプルな賃金制度であることが必要です。賃金や処遇のデリケートな問題はできるだけ秘密にしておき たい社長もおられますが好ましくありません。なぜなら就業関連諸規定は開示が必要であり、自分の仕事と給料や賞与の決め方が透明であってこそ、より多くの 従業員の納得と協力が得られるからです。
 
 2番目、会社にとっては運用しやすい制度であることが大切です。景気が悪くて給与改定しにくいというケースもあります。しかし、給与改定のた びに社長がさじ加減に気を奪われ、鉛筆舐め始めたらキリがありません。あちらをたてればこちらがたたず。賃金決定の苦悩から社長自身が解放されなければ企 業の展開は望めません。個々の社員の賃金決定は理にかなった制度に任せるべきです。給与規定を定めて、委ねるべきは制度に委ねてこそ実力経営者として、攻 めの経営に専念できるのです。
 
 そして賃金人事制度は永く使える完成度の高いものでなければなりません。ツギハギだらけ、矛盾の多いの制度では人は育ちません。
 
 期待の社員が採用されました。その人がいくつかの仕事を経験して、その都度仕事力を高め、貢献度が評価され、明日を担う人材として会社と共に 育ちつつあるとします。会社と社員の成長を確実なものとするためには、「賃金人事制度とともに、運用の裏づけとなる評価制度、特に成績評価の真髄を要とな る管理監督者(評価者)が理解し、人事当局が愚直なまでに正しく運用する」ことが大事であり、面倒だからと評価を軽視したり、安易に省いてはいけないので す。

 

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