menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第144号 宅配サービスの新ビジネスモデル

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 スーパーやコンビニ、ファーストフード店などが、数年前から新たなサービスとして開始していた宅配事業を、いよいよ本格展開させる動きが目立ってきている。

 当初はなかなか採算が取れず、その維持に苦労する企業も多かったが、確実視されている将来の需要を見込み、有店舗の補完的サービスとして位置付けながらも、利益を生むビジネスモデルを模索。ようやく“ 独り立ち“ のメドが立ち、対象地域を広げて本格運用がスタートしたわけだ。

 大手スーパー2強のイオンとイトーヨーカドーは、すでに全国規模でサービスエリアを拡大中だが、ネ ットスーパー事業では出遅れ感のあったダイエーが今春からネット利用が苦手な高齢者向けに、カタログ宅配をスタートさせている。

 生鮮品や日用品など約500 品目を掲載したカタログを月1回発行。希望者には週に1回、同社から電話して注文を聞き、その際の安否確認サービスも今後検討するとしている。

 一方、1年半ほど前から、数店舗で宅配サービスをテスト運用していたマクドナルドも、今期中に東京都内の数十店舗で宅配サービスを導入するなど、全国展開を視野に入れた動きを見せている。

 このほか、三越伊勢丹や阪急百貨店、ドラックストア各社も、宅配サービスを開始しており、その競争 は業態・業界の垣根を越えて激化する一方だ。

 供給過剰となれば、消費者はより付加価値の高いサービスを提供する企業へと向かう。配達時間やシステムの利便性、御用聞きなどの人的サービス…。どのようにサービス価値を高めれば消費者の支持を得られるのか―。

 宅配事業は、消費低迷と低価格化競争により疲弊している各業界の新たな収益源であり、新市場でもある。厳しい環境の中、各社独自のサービスがブラッシュアップされて、新しいビジネスモデルが誕生する兆しが見え始めている。

 

第143号 10兆円前のページ

第145号 ネット通販は新ステージへ次のページ

関連記事

  1. 第145号 ネット通販は新ステージへ

  2. 第239号 「ヤマトショック」と「郵便料金値上げ」

  3. 第185号  95.9%

最新の経営コラム

  1. 【昭和の大経営者】ソニー創業者・井深大の肉声

  2. 「生成AIを経営にどう活かすか」池田朋弘氏

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 税務・会計

    第11回 必要なキャッシュを確保した資金計画が整っている会社
  2. 税務・会計

    第75号 BS「格言」 其の二十四(1)
  3. 戦略・戦術

    第18話 「企業永続のために」
  4. マネジメント

    人の心を取り込む術(10) 戦いの目的を体現して見せる 上 (不敗の名将・今村均...
  5. 戦略・戦術

    第284号 令和時代の消費を牽引する「5s」とは
keyboard_arrow_up