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マネジメント

第166回 『何事も基本が肝心』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

 
トム・ピーターズとロバート・ウォーターマンによって書かれた
ビジネス名著『エクセレント・カンパニー(邦題)』の一節に、
 
 …… 超優良企業というのは、
  何よりもまず基本的なところで特に優れているということが、
  予想したよりはるかにはっきりと示された ………
 
とある。
 
私自身、営業、マーケティング、企画、経営といった
様々な仕事を40年以上も経験してきたが、
ビジネスの世界で成功を得るのには、
特別の秘密・秘訣、魔法の法則は存在しないというのが、
掛け値なしの実感である。
 
いってみれば、マネジメントの基本を弛まず情熱をもって
コツコツと積み重ねることに尽きるのではないか。
 
それでは、
「基本」とは何なのかを示す「基本公式」はあるのか、
私は、《PDC+CCC》という自家製の公式を採用している。
 
いうまでもなく、ビジネスの基本は、
P(Plan)、D(Do)、C(Check)のサイクルだが、
これが的確に作動するには、これに加え3つのCが必要である。
 
3つのCとは、
 ・Communication(コミュニケーション力)と、
 ・Coordination(調整能力)と、
 ・Creativity(創造性)
である。
 
この3つのCが、PDCのサイクルをスムーズに回すための潤滑油として
作動する状態にある。
 
これが「基本のための基本公式」と称するものである。
 
 
それにつけても思うのは、早朝7時から社長が出社するとか、
100円以上の伝票は社長が決済するとか、部課長会は6時から…など、
ジャーナリズムが面白がって書くようなネタはいくつもあるようだが、
私は、こういうケースはあくまでも例外であり、
普遍性を持った本流ではないと考える。
 
また、TQC活動を熱心に進めるのはよいが、
熱心さのあまりか、取り違いのゆえか、
本来はPDCを中核として会社の経営を的確に行うための
「手段」でしかないはずのものが、
いつの間にかTQCそのもの自体が経営そのものであり、
目的であるかのように一人歩きをしているのは
喜劇と笑うべきだろうか、悲劇と同情すべきだろうか…。
 
 
碁でも将棋でも、奇手・妙手が打てるためには、
まず「定石」「定跡」を習う必要がある。
野球でも、変化球を使い分けるためには、
その前に直球を投げられねばならない。
 
ビジネスも同じことだ。
 
シェイクスピアは、「真面目が肝心」といったが、
ビジネスでは、「基本が肝心!」といいたいのである。
 
 
 
 

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