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マネジメント

第171回 『いやな人間に出会ったら…』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

ビジネスマンの場合、ウマが合わない上司の下で働くことになったら、
曲がりなりにも上司なのだからどこかに利点を見つけるか、三年間じっと我慢する…、
というのが常識的な対処法である。

といって、嫌いな人を好きになるのもかなり難しいものだ。
筋論として、相互理解を深めることで人間関係はうまくいくようになる、といわれるが、
現実問題としては、何ら解決にならないことが多い。

ならばここは、人間観察の時間だ…と一歩下がって冷静になって、
上司の態度や言動から性格を見抜くことを心がけるのはどうだろうか。

そもそも、役職が上になればなるほど人間関係は複雑になり、
対人判断能力も求められるようになる。

逆説的ないい方をすれば、
対人判断能力に欠けていては、リーダー失格ということだ .

優れたリーダーは、優れた心理学者でもある。
そのための訓練であると割りきれば、意外にイライラも収まってくれるだろう。


「人を見て法を説け』といわれるように、
相手がわかれば付き合い方もわかってくるというものだ。

たとえば、
「間違いなくこっちだ」「だから、私が言ったではないか」というように、
断定的で、決めつけた言い方が口癖の上司には、「自己主張タイプ」や「独断的タイプ」が多い。
こうしたタイプは、「おだて」に弱かったり、「権威」に弱かったりするのはすぐにでもわかるはずだ。

周りの冷めた雰囲気にも、我れ関せずと、会議の席や朝礼で演説口調になる上司もいる。
こうしたタイプは、意外にも単純思考の持ち主に多い。

仕事上の小さなミスを咎める神経質なタイプをよく観察すると、ビジネスライクであることに気がつく。
神経質であることを部下に隠そうと、わざとビジネスライクを装ったり、
それが転じて虚勢を張ったりする。
こうしたタイプの上司には、こちらもビジネスライクに付き合うに限る。

何かというと、横文字や新しい言葉を使いたがるタイプもいる。
これは、自身の無さの裏返し。
そう思って接していれば、あまり腹も立ってこないはずだ。

以前勤めていた会社でアメリカの本社に行ったときに、
半ズボン姿で両足を机に乗せ、電話していた人物がいた。
聞けば、本社でも一、二のスゴ腕の営業マンだという。
こうした人物は、自分には力があるから何をしても許されるのだ…、と、
権威やパワーを誇示するタイプが多い。

その部屋の一番上のポストの人が、
部屋のコーナーや窓を背にするように机を配置することが多いのも、
それが威圧したり権威を示したりするには絶好だからである。


いい上司に恵まれるか否かは、あくまでも運次第。
とはいうものの、三年間もこうして学べば人物鑑定眼もだいぶ磨かれるはずで、
いざ上司の立場になったら、今度はそれを活かしていけばよいことになる。

それと同時に、その頃には上司も代わっている事だろう。

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