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社員教育・営業

第139回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方60「職場のリーダーが社員一人一人と上手にコミュニケーションを取るための心がけ」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
 

 前回は「聞き取りやすい声とは」についてお話しました。今回は「社員とのコミュニケーションの取り方」特に、「職場のリーダーが社員一人一人と上手にコミュニケーションを取るための心がけ」についてお話します。

 職場のリーダーに、まず認識していただきたいのは「自分の言葉を社員にきちんと理解してもらえたかどうか」です。自分では伝えたつもりでも、現実として社員に伝わっていなければ、それはコミュニケーションが取れたといえません。
 次の3点を、チエックしてください。
 
➀毎朝自分から、元気な挨拶をしているか。
②いつも時間を守っているか。
③上司と部下の関係であっても、基本は人間と人間の関係であることが意識できているか。です。  

 こんな簡単なことと思うかもしれませんが、
これらのことがいつもキチンと出来ているかどうかで、社員への説得力が違ってきます。あなた次第で社員があなたの言うことを聞く耳を持ってくれるのです。「人は人につく」と言う言葉があるように、職場のリーダーが言うから社員は従うのではなく、「どんなことにも、いつも情熱を持って仕事に向き合う人間」職場のリーダーに社員はつくのです。ある地区の旅館組合様から5回シリーズの研修を承りました。初回の研修に参加なさった方が三回目の研修のとき、着物の色と旅館名が違っていました。私がきっとあれっという表情をしたのでしょう。休憩時間に彼女は、「先生、私最近お客様を二百人連れて職場を替えました。」と言いました。その方の言葉の意味を理解するのに、「間」が少し必要でした。そしてなるほどと感じ入りました。まさにお客様は実際お世話になる中居さんにつくという良い例と思いました。
 次に、社員は十人十色であることの理解です。これが意識できていると指導やアドバイスが一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションになります。例えば、コーチングに「タイプ分け」という自分を知るためのシートがあります。勿論その結果は絶対ではありません。質問に添って自分の気持ちを答えていくと、あなたが四つのタイプのどれにあたるかがわかります。

 ➀【コントローラー】:企業スピリッツやリーダーシップに優れている・保身的な態度を嫌い、正直であけっぴろげな性格・決断力があり、ペースが速いなど。
 ②【プロモーター】:アイディアが豊富で想像力もある・持続が苦手・変化、混乱に強く順応性が高いなど。
 ③【サポーター】:人を援助することを好む、「ノー」とは言えない・決断に時間がかかる・人の心を読むのが得意、気配り上手など。
 ④【アナライザー】:大人数は苦手、孤立しても気にならない・行動は慎重あるいは完全を目指す、決断に時間がかかる・変化や混乱に弱いなど。

自分がこの四つのいずれかであるかを知った
ら、次に社員は四つの傾向のどれに該当する
かを推察します。

 ➀職場リーダーがコントローラーのとき。
 【社員がコントローラー】:主導権を握られない。
【社員がプロモーター】:任せきる。
 【社員がサポーター】:十倍褒める。
 【社員がアナライザー】:じっくり待つ。

 ②職場リーダーがプロモーターのとき。
 【社員がコントローラー】:あまり口だしをしない。
 【社員がプロモーター】:張り合わない。
 【社員がサポーター】:承認のお返しをする。
 【社員がアナライザー】:速さより正確さを活用する。

 ③職場リーダーがサポーターのとき。
 【社員がコントローラー】:毅然とした態度を見せて、主導権を握られない。
 【社員がプロモーター】:必要なときは、はっきり「ノー」と言う。
 【社員がアナライザー】:プライバシーを詮索しない。

 ④職場リーダーがアナライザーのとき。
 【社員がコントローラー】:スピーディに話す。
 【社員がプロモーター】:好きにやらせてみる。
 【社員がサポーター】:数字でなく、人を見る。
 【社員がアナライザー】:拘りをすて譲る。

職場のリーダーは自分の軸をしっかり持つこととは別に、社員に合わせて立ち位置の角度を変えると、コミュニケーションがより取り易くなります。参考になさって下さい。
 
 
■松尾友子氏
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