60名の聴講者の方々にお話をしました。
しかし、その方々のお話と実践実務を40年に渡り、見聞きしていた私にとって、先生方のされる実務に対して、はなはだ多くの疑問点と不満を持っておりました。
各先生方が法的に手続きし、法に抵触しない方策をされても、現実は、情実、理屈、金銭等が絡み、ぐちゃぐちゃになってしまい、会社を存続させるという面、承継していくという面からいって、とんでもない方向に行って、最悪の倒産という事にもなりかねません。
まして、経営コンサルタントを雇われている企業は少ないです。
世の経営者は、税理士に対して過大評価をしておられます。税理士さんも種々な税務問題に対し「知りませんので!」とはおっしゃいません。
私も税理士先生は、すべて税務において長けておられるとばかり信じていましたが、次に申し上げる現実を知れば、ご存知ないのは当たり前と最近、気付いたのです。
実は、税理士さんには2つのタイプがあります。
(1)税理士試験合格者
(2)税務署退職のOB税理士
(1):(2)は60%:40%ぐらいと風のうわさで聞きます。
試験合格者は、国家試験をかいくぐってこられた方、頭もよく、税法に長けていて、素晴らしい能力をお持ちの方と信じていました。
しかし、どのような科目に合格して、資格を与えられたのか皆さん知っておられますか?
必修科目(簿記論、財務諸表論)、
選択必修科目(法人税、所得税)、
選択科目(相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、事業税又は住民税、固定資産税)に分類されますが、この中から2つ選べばいいのです。
必須が 簿記論と企業会計原則、法人税と所得税から1つ選択する。
消費税法と酒税法、事業税と住民税はそれぞれどちらかを選択すればいいのです。
よって、相続税のエキスパートの方が少ないのです。
一方、税務署のOBの先生は、日々の記帳業務は全く弱いのですが、税務調査に立ち会うことに関してはエキスパートであることは間違いないのです。
確かに、資産家にとって相続税は増税になります。
増税になって、良い会社ほど価値が高く、税が高いのです。
たいした資産がなければ、国もそんなに高くは取ってきません。
しかし、私が許せないことは、勉強をしていない税理士や会計士、ノルマを持った銀行員が融資したいとの目的から、相続税がいかにも安くなるベストのスキームだ!と企画書出してきて、言葉巧みに近づいてくることが頻発していることです。
隠れ資産の、代表取締役の退職金、古手役員陣の退職金が計算されておらず、当然、相続税が高く見積もられているのです。
保険に入りましょう
不動産を買っておきましょう…
持ち株会社をつくりましょう…
それらの資金はご安心ください!我が銀行がその分を融資しましょう…となるような企画書なのですね…
税理士、会計士、銀行が主になって不動産業者、住宅販売会社、保険会社がセットになっているんですよね…